電気工事士の年収は低い?2種・1種の給料実態と年収400万超を狙う転職戦略
「電気工事士になったけど、思ったより年収が上がらない」「資格を取ったのに給料に反映されない」——そんな悩みを抱えていませんか?
電気工事士の年収について、ネット上には「稼げる」という声もあれば「給料が安い」という不満の声も多い。この格差は一体何が原因なのか。
私たちは施工管理・電気業界で15年間現場を歩き、1,000人以上の転職相談を受けてきた。その経験から断言する:電気工事士の年収は「働き方と転職戦略」で劇的に変わる。
この記事のポイント
- 電気工事士の平均年収は418万円だが、二種と一種で約120万円の差がある
- 資格手当は二種5,000円/月、一種15,000円/月が相場(年間差額12万円)
- 独立・施工管理転身で年収600万円台が現実的な到達ライン
- 実務経験のカウント問題を解決すれば電気主任技術者への道筋が見える
電気工事士の年収の実態【2種・1種・年代別の詳細データ】
電気工事士全体の平均年収・給料
厚生労働省の賃金構造基本統計調査(2024年)によると、電気工事士(電気工・配線工を含む)の平均年収は418万円。月給ベースでは約28万円となっている。
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ただし、この数字には落とし穴がある。電気工事士の年収は、保有資格・勤務先・地域によって大きくバラつくからだ。
実際に面談した候補者の声を聞こう。ある30代の電気工事士は「実務経験のカウントができるというところがミートしているのであれば、結構いい感じだと思います」と語る。つまり、単に資格を持っているだけでは年収は上がらない。実務経験がどう評価されるかが鍵なのだ。
| 年収レンジ | 割合 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 300万円未満 | 18% | 見習い・未経験者 |
| 300-350万円 | 25% | 二種取得1-3年目 |
| 350-400万円 | 22% | 二種取得3年以上 |
| 400-500万円 | 20% | 一種取得または班長クラス |
| 500万円以上 | 15% | 施工管理・独立・特殊工事 |
第二種電気工事士の年収・給料の実情
第二種電気工事士の平均年収は352万円。これは電気工事士全体の平均を大きく下回る数字だ。
なぜ二種の年収が低いのか?理由は施工範囲の制限にある。二種電気工事士は一般用電気工作物(600V以下)の工事しかできない。住宅・小規模店舗の電気工事が中心となるため、単価が抑えられがちなのだ。
胸が重い現実だが、これが二種電気工事士の置かれた状況である。
ただし、地域差は無視できない。東京都内なら二種でも年収400万円台の求人が存在する一方、地方では300万円を切るケースも珍しくない。
第一種電気工事士の年収・給料の実情
第一種電気工事士の平均年収は470万円。二種と比べて約120万円の差がついている。
一種の年収が高い理由は工事範囲の広さだ。自家用電気工作物(最大電力500kW未満)まで扱えるため、工場・ビル・商業施設の電気工事を担当できる。これらの現場は単価が高く、年収にも反映される。
さらに、一種保有者は電気主任技術者への道筋も見えてくる。大学で電気系学科を専攻した候補者が語っていたように、「500V以上の仕事をすれば三種以上は確保できる。1万V以上なら二種、5万V以上5年なら一種が取れる」。この実務経験ルートは年収アップの強力な武器になる。
20代電気工事士の年収事情
20代電気工事士の平均年収は298万円。これは全世代平均を大きく下回る数字だ。
背筋が凍る数字かもしれないが、20代の年収が低い理由は経験不足にある。電気工事は技術と経験がモノをいう世界。見習い期間を経て、徐々に単独作業を任されるようになる。
しかし、ここに希望の光がある。20代後半から年収の伸びが加速するのだ。実際の面談では、「労働時間が長いことに関しては、特に嫌だなって気持ちはないので。別にいっぱい働いて稼げるんだったら稼ぎたいなって感じですね」という20代の声もあった。
この時期に資格取得と実務経験を積み重ねることで、30代での年収アップの土台を築ける。
電気工事士の資格手当の相場と支給条件
第二種電気工事士の資格手当相場
第二種電気工事士の資格手当は月額5,000円が相場。年間では6万円の収入アップとなる。
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ただし、支給条件には注意が必要だ。多くの企業では「入社から3ヶ月経過後」「試用期間終了後」といった条件を設けている。また、実際の電気工事業務に従事していることが前提となるケースがほとんどだ。
| 企業規模 | 二種手当(月額) | 支給率 |
|---|---|---|
| 大手電気工事会社 | 8,000-12,000円 | 95% |
| 中規模工事会社 | 5,000-8,000円 | 78% |
| 地場工務店 | 3,000-5,000円 | 45% |
第一種電気工事士の資格手当相場
第一種電気工事士の資格手当は月額15,000円が相場。二種の3倍の金額設定となっている。
この差額は年間で12万円。一種取得のメリットは明確だ。面談データから、実際の企業では二種+5,000円/月に対して、一種なら10,000-20,000円/月の設定が多い。
ただし、一種の資格手当には「認定電気工事従事者の講習修了」が条件になるケースがある。一種免状だけでは実際の工事ができないためだ。
その他電気関連資格の手当額比較
電気工事士以外の資格手当も確認しておこう。これらの資格は年収アップの有力な選択肢となる。
| 資格名 | 月額手当 | 年収インパクト |
|---|---|---|
| 電気主任技術者三種 | 20,000-30,000円 | 24-36万円 |
| 電気主任技術者二種 | 40,000-60,000円 | 48-72万円 |
| 1級電気施工管理技士 | 60,000-80,000円 | 72-96万円 |
| 2級電気施工管理技士 | 15,000-25,000円 | 18-30万円 |
注目すべきは1級電気施工管理技士の手当額だ。月額6-8万円は電気工事士の基本給を上回る水準。これが施工管理への転身を検討する理由の一つでもある。
電気工事士の年収を左右する5つの要因
勤務先の業態・規模による年収差
電気工事士の年収は勤務先によって大きく左右される。最も影響が大きいのが企業の業態と規模だ。
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大手電気工事会社(関電工・きんでん等)では年収500万円台も珍しくない。一方、地場の工務店では300万円台に留まるケースが多い。この差は200万円にも及ぶ。
また、業態による違いも大きい。新築工事中心の会社より、メンテナンス・改修工事を手掛ける会社の方が安定した収入を期待できる傾向がある。
工事の電圧区分(高圧・低圧)による収入差
扱う電圧区分も年収に直結する要因だ。
低圧工事(600V以下)は住宅・小規模店舗が中心で単価が低い。一方、高圧工事(600V超)は工場・ビル・商業施設が対象となり、単価が大幅にアップする。
実際の単価差を見ると、低圧の配線工事が1日15,000-20,000円なのに対し、高圧の工事なら25,000-35,000円。年間で考えれば100万円以上の差が生まれる。
配線工事の種類による単価差
同じ配線工事でも種類によって単価は大きく変わる。
最も単価が高いのは制御盤・分電盤工事。精密な配線技術が要求される分、日当も高く設定される。次に高いのがLAN・通信配線。これらは専門性が高く、競合が少ないため単価を維持しやすい。
一方、住宅の一般配線は競争が激しく、単価が下がりがち。年収を上げたいなら、専門性の高い工事分野に特化する戦略が有効だ。
現場環境・立地による手当の違い
現場の環境や立地も年収に影響する。
高所作業・危険作業手当は月額5,000-15,000円。夜間作業手当は時給の25%増し。遠隔地手当は月額10,000-30,000円が相場だ。
これらの手当を積極的に取れる現場を選ぶことで、基本給にプラス年間20-50万円の上乗せが可能になる。胃がキリキリする過酷な現場もあるが、その分収入面でのメリットは確実にある。
独立・個人事業主として稼ぐ電気工事士の年収実態
独立1年目〜3年目の年収推移
独立した電気工事士の年収推移を見ていこう。
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1年目は厳しい。売上300-400万円、諸経費を差し引くと手取り200-250万円程度。会社員時代を下回るケースが大半だ。
2年目から軌道に乗り始める。リピート客が増え、売上500-600万円、手取り350-400万円まで回復する。
3年目で会社員時代を超える。売上700-800万円、手取り500-600万円。この段階で独立のメリットを実感できるようになる。
ある候補者が「個人事業主的な業務を今やっていまして、もうちょっと大きくしたい」と語っていたように、独立への道筋は段階的に築いていくものなのだ。
個人事業主が取るべき高単価案件の種類
独立して年収600万円を超えるには、高単価案件の獲得が不可欠だ。
最も単価が高いのは制御工事。PLCプログラム・インバーター設定まで対応できれば、日当30,000-50,000円も可能だ。
次に高いのがメンテナンス契約。工場・ビルと年間契約を結べば、安定した収入源となる。月額5-20万円の契約を複数確保することで、年収の底上げができる。
改修工事も狙い目だ。既存設備の更新・増設工事は技術力が問われる分、単価も高く設定される。
電気主任技術者を狙う電気工事士の戦略的年収アップ術
電圧別実務経験と電気主任技術者取得ルート
電気工事士から電気主任技術者への転身は、年収アップの王道ルートだ。
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実務経験ルートの条件を整理すると:
- 電気主任技術者三種:500V以上の実務経験5年
- 電気主任技術者二種:1,000V以上の実務経験5年
- 電気主任技術者一種:50,000V以上の実務経験5年
大学で電気系学科を専攻した候補者の言葉を借りれば、「500V以上の仕事をすれば三種以上は確保できる。1万V以上なら二種、5万V以上5年なら一種が取れる」。この条件を満たす現場への転職が戦略のカギとなる。
設計職から施工管理への転身で免状取得を狙う方法
メーカーの設計職から施工管理への転身は、実務経験のカウント問題を解決する有効な手段だ。
設計職では電気工事士の免状が発行されない。しかし施工管理なら、実際の工事に従事することで免状申請が可能になる。年収600万円台のメーカー設計職から、施工管理への転身で実務経験をカウントし、最終的に電気主任技術者を目指すルートだ。
この戦略を実行する候補者は「実務経験のカウントができるというところがミートしているのであれば、結構いい感じだと思います」と語っていた。年収の一時的な下降を受け入れてでも、長期的なキャリアアップを優先する判断だ。
電気系大学出身者の有利なキャリアパス設計
電気系大学出身者は実務経験ルートで圧倒的に有利だ。
理由は基礎知識の差。電気回路・電力工学・電気機器の基礎を学んでいるため、現場での理解が早い。また、実務経験の認定でも学歴が考慮される傾向がある。
最適なキャリアパス:
- 電気工事士取得(在学中または卒業直後)
- 高圧工事可能な現場で5年実務経験積み
- 電気主任技術者三種を実務経験ルートで取得
- さらに上位の電圧区分で経験を積み二種・一種へ
このルートなら30代前半で年収700-800万円台も射程圏内だ。
電気工事士が「年収に不満」で転職を検討する理由と対策
実務経験がカウントされない問題の解決策
電気工事士の転職理由で最も深刻なのが「実務経験がカウントされない」問題だ。
この問題は特に一種電気工事士で顕著。免状申請には「自家用電気工作物の工事・維持・運用の実務経験」が必要だが、住宅工事中心の現場では条件を満たせない。
解決策は転職による現場変更だ。工場・ビル・商業施設の電気工事を手掛ける会社への転職で、実務経験の条件をクリアできる。
もう一つの解決策が施工管理への職種転換。電気施工管理技士なら設計・施工・検査すべてに関与するため、実務経験の認定を受けやすい。
年収370-400万円を目指す現実的な転職戦略
年収300万円台の電気工事士が400万円台を目指すための現実的な戦略を示そう。
面談では「希望年収400万円(最低370万円まで許容)」という声が多い。この水準は決して高望みではない。正しい転職戦略を取れば十分達成可能だ。
戦略1:資格手当の厚い会社への転職
一種電気工事士なら月額15,000円の手当。年間18万円のアップで、基本給320万円+手当18万円=338万円。さらに昇給・賞与で400万円台が見えてくる。
戦略2:高圧工事への職域拡大
600V超の高圧工事に携われる現場への転職。日当の差(5,000-10,000円)が年収で100-200万円の差を生む。
戦略3:施工管理への職種転換
電気施工管理技士2級で年収400-500万円、1級なら600万円台が相場。職種転換による年収アップが最も確実だ。
電気工事士の年収アップに効果的な転職先・求人の選び方
年収400万円以上を狙える企業・業態の特徴
年収400万円を超える求人には明確な特徴がある。
企業規模:従業員100人以上
大手・中堅企業は基本給・諸手当・福利厚生すべてで中小企業を上回る。社会保険・退職金制度も整備されており、トータル年収で大きな差がつく。
工事分野:産業・商業施設中心
住宅工事より産業・商業施設の電気工事の方が単価が高い。工場・病院・商業施設・オフィスビル等の案件を多く手掛ける会社を選ぶべきだ。
技術力:制御・計装分野への対応
単純な配線工事から、制御盤・計装・通信設備まで対応できる会社は付加価値が高く、従業員の年収も高い傾向にある。
電気施工管理への職種転換で年収を上げる方法
電気工事士から施工管理への転身は年収アップの王道だ。
施工管理の年収相場:
- 経験3年:600万円
- 経験5年:800万円
- 経験8年以上:1,200万円
電気工事士の作業員経験があれば、施工管理への転身で即戦力として評価される。現場の実情を知っているため、作業員とのコミュニケーションも円滑だ。
転身のポイントは2級電気施工管理技士の取得。この資格があれば未経験でも施工管理として採用される可能性が高い。
地方転職で年収を維持・向上させるポイント
地方転職でも年収を維持・向上させる方法はある。
ポイント1:工場・プラント案件の多い地域を選ぶ
製造業の集積地なら高単価の工事案件が豊富だ。四日市・水島・鹿島等の工業地帯なら、地方でも年収400-500万円台の求人が存在する。
ポイント2:地域の電力会社関連工事を狙う
電力会社の関連工事は単価が高く設定される。地方電力会社(中部電力・関西電力等)の協力会社への転職で、年収アップが期待できる。
ポイント3:住居費の差額を活用する
東京で年収400万円と地方で年収350万円なら、住居費の差額(月5-8万円)を考慮すれば実質的な収入は地方が上回る場合もある。
よくある質問:電気工事士の年収・給料について
Q. 電気工事士2種の年収はどのくらいですか?
A. 第二種電気工事士の平均年収は352万円です。ただし地域差が大きく、東京都内なら400万円台、地方では300万円を下回るケースもあります。資格手当は月額5,000円が相場で、年間6万円の収入増となります。
Q. 電気工事士1種と2種の年収差はどの程度ですか?
A. 一種と二種の平均年収差は約120万円です(一種470万円、二種352万円)。資格手当も一種は月額15,000円、二種は5,000円と3倍の差があります。施工範囲の違い(一種は自家用電気工作物まで対応可能)が年収差の主因です。
Q. 電気工事士から年収アップするには何が一番効果的ですか?
A. 最も効果的なのは施工管理への職種転換です。電気施工管理技士2級で年収400-500万円、1級なら600万円台が相場です。次に効果的なのは一種電気工事士取得による高圧工事への参入、または電気主任技術者の実務経験ルートでの取得です。
Q. 独立すれば年収は上がりますか?
A. 独立1-2年目は会社員時代を下回るケースが多いですが、3年目以降は年収500-600万円台も可能です。ただし営業力・技術力・資金管理能力すべてが求められるため、リスクも高いことを理解しておく必要があります。
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