リフォーム施工管理とは?仕事内容や年収は?

施工管理とはどういう仕事で、どういうスキルが必要でなのか、これから施工管理になろうか検討している人に向けた、施工管理の実際の現状を把握してもらうための記事になります。

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目次

リフォーム施工管理の役割とは?

管理業務は大きく分けて安全管理、品質管理、工程管理の三つに分かれています。それを守り、守らせる為に現場への教育や指示や、クライアントや設計者と打合せしたり、説明することが施工管理の役割です。

役割1:安全管理

安全な環境を作ること、きちんと整備された工具を使用させること、安全な作業手順を周知させることがメインの役割です。

役割2:品質管理

品質管理は、クライアントや設計士の要望、法的な基準が満たされているかどうかを管理することです。その他にもクレームや是正にならないようにする事も重要な業務です。

品質管理の内容としては、鉄骨やボルト関係だと、ISOやJIS基準に合ったものか。
内装であれば、ホルムアルデヒドなどシックハウス対策の基準に合ったものか。
クライアントや設計士からの指定や仕様通りの物であるかなどの意匠的なものまで確認内容は多岐にわたります。

役割3:工程管理

工程管理は、業者と工事を進める中で、どういう順序でいつ材料等を搬出入するか、何を決めなければいけないか等の日程や時間管理をすることがメインの役割です。
現場の進捗次第で、逐一変動していきますので、対応力も必要になってきます。

施工管理は管理業務なので、基本的には自分で作業はしません。
ですので、広く全体を見渡せる司令塔的な立ち位置の仕事になります。

役割4:クライアントや設計者との打ち合わせ

クライアントや設計者との打ち合わせで、現場サイドとしての意見や見解、判断を説明することも必要になります。

クライアントは素人の場合も多いので、きちんと理解できるような説明力が必要です。
間違ったことを伝えてしまうと信用が無くなってしまったり、利益を減らしてしまったりしてしまいます。
もめ事にならないように先手を打って解決していく頭の回転も必要になります。

間取り・什器・設備・使用方法・メンテナンス方法・計画変更ヵ所・変更に伴う請負金額の増減等、説明する必要があるものはたくさんありますが、その中でもメンテナンス方法、計画変更ヵ所、変更に伴う請負金額の増減がクレームになりやすい事項です。

説明している内容が全くの素人でも正確に理解してもらえているか、異なった解釈で汲み取られていないかしっかりと意思疎通を通して確認する必要があります。

役割5:現場への教育、指示

周囲に説明するための資料・指示書の作成、講習等も施工管理の役割です。

役割6:報告、書類作成

クライアントに提出する日頃の工事日報や、安全書類、現場の質疑回答書等必要な資料は多いです。問題が起きた時に資料等形に残るものがなければ、立証することも不可能ですし、現場の秩序も保たれなくなってしまいます。
行政に提出する資料もあるので、慎重に作成する必要があります。

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リフォーム施工管理に求められるスキルとは?

現場でよく聞く危険予知が施工管理に多く求められます。新築工事と違い問題も起きやすいので、その問題に対する順応対応能力も必要になります。工程や工期を正確に実現できるよう構成する能力も必要になります。

スキル1:危険予知能力

リフォーム工事特有の必要なスキルとしては、普通の施工管理より一層安全管理や工程管理がシビアになってきます。

住宅リフォームでは、クライアントが住み続けたまま工事することも多く、その際はより一層安全管理、工程管理がシビアになってきます。いくら施錠して、立ち入り禁止の看板を設置しても、中に入られて怪我をされてしまったら、責任としてはこちらが悪いことになってしまいます。

ですので、子供が触ると怪我をしてしまう可能性のある工具等は持ち帰る、仮設の壁を建てて専用工具でないと入られないようにする、工事関係者の動線とクライアントの動線を完全に区画する等の安全管理が必要になります。

スキル2:不測の事態への順応・対応能力。

リフォーム工事特有の内容としましては、リフォーム工事ならではの不測の事態(既存図に無い所に配線や配管が通っていたり、図面と違うものが使用されていたり)になることが頻繁にあります。そちらに的確にすばやく対応できるかが問われます。

解体工事してみると予想外のことになっていたりして、段取りしていた方法では施工不可能な場合があります。こちらに順応し、的確な対応力が必要になってきます。

スキル3:時間管理・段取り構成能力

店舗のリフォーム工事では、夜間工事や連休中の工事になることが多いので、材料や運搬の段取り、実行予算の管理が難しくなります。

日中に発注関係や打合せなどを行い、夜間は工事立ち合いになるので、段取りをうまくしないと寝る時間が無くなってきます。まとめられる日中作業はまとめてする等の工夫も必要になってきます。

段取りを纏めるためにも各業者の施工方法や施工順序、他業種との取り合いを正確に熟知し、工事全体の流れを構成し、何か問題が起きる前に予測して段取りを再構成できる能力が必要になります。

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リフォーム施工管理の働き方は?

クライアントの要望や、ビル側のルール等に左右されるので、マニュアルのような決まった働き方ではありません。繁忙期は2か月休みなしという日もありますし、閑散期は1か月で1日しか出勤しない月もあります。

リフォーム施工管理の1日の流れは


一日の流れとしては、
7:00
朝礼
安全確認、指摘注意事項周知、業務内容報告、現場への指示

8:00
現場作業開始
安全パトロールや事務作業、書類作成をします。

9:00
資材の搬出入
資材置き場の確保、安全ルートの確保、第三者接触防止等安全確認

13:00
昼礼
明日~4日後の予定を聞き、取りまとめ順序等段取りして廻りに周知させます。

14:00
工事作業開始。
安全パトロールや事務作業、書類作業

19:00
夜間工事のための夜礼
業務内容報告、騒音等の近隣対策周知
(夜間工事がなければ、清掃片付けをして解散します。)

24:00
集合し各報告
進捗確認、安全確認、体調確認等を行います。

6:00
工事終了・清掃
次の工事の為の清掃・整理を行います。

7:00
上に戻ります。
(睡眠時間が取れない場合が多いので、昼休憩や日中工事と夜間工事の合間などで睡眠をとります。)

リフォーム施工管理の休日や休暇は?

休日や休暇は、現場次第で臨機応変に対応していきます。現場作業ができないときや、次の現場までは休暇が取れたりします。

ケース1:住宅リフォームの場合

住宅の場合、入居者の生活の妨げにならないように、朝支度の9時までの時間、昼食の時間、夕食の支度時間と作業時間がバッティングしないようにしなければなりません。
一般的には、9時から12時、13時から17時が作業時間で、17時には作業終了し、片付け・清掃をし18時には退散します。
この場合は、夜は普通に帰り、日曜、祝日が休みです。

ケース2:店舗リフォームの場合

営業の合間で工事をするのか、休業して頂くかで時間帯は変わりますが、基本的に営業の合間で工事をすることが多いです。営業終了後22時頃から現場に乗り込み、商品等の移動や養生、作業場への安全ルートの確保、作業場の確保等を行います。

7時頃に作業終了して、清掃・商品の復旧、工事現場内に入られないよう施錠等をし8時過ぎには退散します。この時は日中が睡眠時間になりますが、発注関係や打合せは日中になるので、序盤は徹夜が多くなります。引き渡し後に2-3日休みを取る方が多いです。

工事内容により工期はまちまちで、簡単な工事では1日工事の場合もありますし、大型物件では1年を超える場合もあります。

ケース3:事務所リフォームの場合

土日祝が休みのところが多いので、金曜の夜20時頃に現場に乗り込み、養生、作業場、安全ルートの確保を行い、作業し、月曜の7時まで24時間工程で行います。清掃・復旧して、月曜の朝に引き渡しすることが多いです。
この時は金曜の日中は休み、月曜の引き渡し後から火曜は休みにする方が多いです。

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リフォーム施工管理の仕事が激務と言われる理由

リフォーム工事は新築と違い、クライアントが使用していたり、店舗を休業して工事したりします。ですので、工期的な問題や品質、失敗できないという責任の重さ、人員不足等が挙げられます。

本当に激務なの?

工場作業やオフィスワークをしている方からすれば激務です。労働時間も長いですし、業務内容も多岐にわたります。担当者になれば、現場の責任は全てのしかかってきます。

激務と言われる理由は?

リフォーム施工管理が激務というより、建築業界全体的に激務な事が多いです。

店舗をメインで施工管理している会社は特にクライアントの営業損害等もあるので、タイトなスケジュールになっています。そのタイトなスケジュールに対応するために労働超過しているケースが多いです。

勤務時間が長いといわれる施工管理ですが、人員が多い会社であれば交代制等で労働条件は比較的良いです。

リフォーム施工管理の年収は?

年収を気にするのであれば、残業代や夜間手当をきっちり支払ってくれる会社に行くことをお勧めします。施工管理はどちらかというと、現場側の人間なので、職人と同じ扱いになりがちです。

年齢別

年齢別で言うと、
20代:月給18万~30万程度
30代:月給30万~50万程度
40代:月給40万~50万程度
50代:月給50万前後。

自分の事例ですが、1人工1.5万/日(日中8時間労働)+夜間1.5万/日×1.5倍+深夜~早朝1.5万/日×1.5倍=6万/日(24時間/日労働)を1か月で28日間働きましたので、(計672時間労働/月)168万円/月ありました。そんな働き方を毎月できるわけがないのですが、繁忙期はこれくらい働きますので、その時だけ役員の給料を超えることが出来ます。

ベテランになるにつれて、1人工の金額は上がっていきますが、家庭があったり体力的にも夜間等の現場に対応できなくなっていく人が多いので、若くてバリバリ働いている人の方が手取りはいいことが多いです。

経験年数別

1~2年:月給18~22万
3~5年:月給23~55万
6年目:月給28~70万
最初は幅が狭いですが、徐々に広くなるのが特徴です

職種別:第1種施工管理技士

リフォーム施工管理よりも建築施工管理技士を取得することをお勧めします。世間的な資格価値が高いですし、リフォームだけではなく、新築工事にも携われるようになっておくと新築もリフォームもできるようになります。
給与面では1級施工管理技士の資格手当で月5万円昇給が一般的です。

職種別:第2種施工管理技士

2級施工管理技士も資格手当を出す会社は多く、月1万円昇給が一般的です。
1級より格段に簡単ですし、学科のみですが学生の間から受験することが出来ます。
経験が浅くても、有資格者と無資格者では雲泥の差ですし、無条件で給料が上がるので、1級取得の前段階としても取得することをお勧めします。

リフォーム施工管理の将来性は?

近年は新築より、リフォームやコンバージョンで再利用化する物件が増えてきていますし、省エネや、消費エネルギー削減の観点からも将来性はあると思います。
どの業種もそうですが、職人さんが少なくなってきていますので、人員確保が問題になってくるかと思います。

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リフォーム施工管理の年収をあげるには?

施工管理の年収を上げるには、クライアントや雇い主から技量や実績を認めてもらうことが必要です。そのためにも形として見える資格や、自分の経験で何ができるか、アピールできるものを纏めることが必要です。
昇給のタイミングとして転職するのも一つの手段です。

資格をとる

1級施工管理技士はとるほうが良いです。クライアントからの信用度も上がりますし、多岐にわたる知識を習得することが出来るので、リフォーム工事の際にも躯体との取り合い等もありますので、知識としては必要になってきます。

大手や一定規模以上の工事であれば、1級施工管理技士の有資格者のみでしか入場すら許されない現場や、1級施工管理技士が常駐で1名以上必要な現場は多いので、無資格者より格段にレベルの高い業務を行うことが出来ますし、会社としても有資格者は必要な人材になりますので、自分の自信にもつながります。

経験を積む

座学も必要ですが、リフォーム工事は特に経験がなければ、予想することもできないことが多いので、お手伝い等でも、いろいろな現場に行って、見て考えて解決していくことが重要になります。

住宅の例でいうと、断熱が入っていなかったり、通常では考えにくいヵ所に給排水配管や電気配線が通っていたりします。大手の仕事等であれば、人為的ミスとして報告書を提出させられたり、厳しいところは罰金処分もある会社もありますので、十分注意しておかないといけません。

経験が浅いうちは、悪い予感すらしないままミスを犯してしまうことがあるので、上司の現場等を見学に行って、どういう対策をしているのか技術を盗むためにも人の現場を見ることも経験値になります。

全く同じ現場はありません。前の現場がこうだったからという理由は通用しません。ですが、一つ一つ見ていくと100あれば、100種類あるわけではなく、この時はこの危険性がある等だんだん予測がついてきます。

転職をする

自分のスキルアップや年収を上げるためやキャリアアップのための転職であれば、企業側からも印象が良く転職できますし、給料も上がります。自分も商品だというくらいの気持ちで自分のプレゼンし、企業から雇いたいと思わせるような技術や経験をアピールすることが出来れば、自分の目標に向かって進むことが出来ます。

最後に

リフォーム施工管理は、ショッピングモールなどの大規模な建設工事から一般住宅まで幅広く対応できる職業です。
大変なことが多い反面、やりがいや達成感はあり、高い向上心を持っている人にはうってつけのお仕事です。
責任者ともなれば収入も良くなりますので、キャリアアップしたい方は是非挑戦してみて下さい!

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