徹底解説! – トラバース測量とは?やり方は?
トラバース測量とは、既知点から未知点へ測角・測距を繰り返して座標を求める測量方法だ。精度は閉合差1/5000以上が一般的な基準。土木施工管理や用地測量の現場で最も使われる基本技術であり、施工管理技士試験でも頻出する。本記事では計算方法・手順・誤差の調整法を図解付きで解説する。
トラバース測量とは
トラバース測量とは測量の技術の中で最も基本的な技術のひとつです。ある一点から順番に測量して得られた測点を結合して折れ線を作ります。各辺の長さと方位角(北を基準として各辺がどの向きを示しているかを表す角度)を求めることにより、各点の位置を定める測量方法です。現場では基準点測量と言われ、事業計画をするときの基準となる大切な測量になります。
基準点測量ではトランシットやトータルステーション等の測量機器を設置し、必要とされる対象を測量します。この時、基準点とはこの機器を設置する点のことを指します。この基準点はあらかじめ測量された点が必要であり、国内においては三角点と呼ばれる国家基準点が各地域に設けられています。
トラバース測量の種類とは
トラバース測量の種類には閉合トラバース測量、結合トラバース測量、開放トラバース測量の3種類があります。
閉合トラバース測量
閉合トラバース測量とは測量する出発点と終着点を同じところに設定して測量する方法です。色々なところを測量して元の点に戻るわけですから、その時に蓄積された機械の誤差や人為的な間違いなどを把握することができます。閉合というのは文字通り、閉めて合わせるということです。測量には誤差がつきものですが、誤差の値が限りなく小さくなるように測量をするというのが上手い測量の技術です。この時の最終的な誤差を閉合比といい、この値が1/2500mmなどの値であれば、測量精度が確保されたとはんだんすることができます。
結合トラバース測量
結合トラバース測量とは基準点を出発して、最後の測点が他の基準点に結合する測量方法です。
開放トラバース測量
開放トラバース測量とは基準点を出発して、最後の測点がどの基準点とも結合しない測量方法です。もっとも簡易的な測量として位置付けてください。
トラバース測量の計算のやり方
トラバース測量はトランシットを用いて2点間の距離と角度を計測することで各点の座標を求めていく測量の方法です。各点を測量することにより、それぞれの点が基準点からどの位置にあるかという位置関係が分かります。その位置関係を緯度と経度に分け、それぞれを座標に割り当てていきます。これを測量では緯距、経距と言います。一般的な緯度、経度というのは世界座標系で使われる指標であり、世界的に通用する座標です。一方この測量で導いた座標はローカルな座標という扱いです。
トラバース測量の機械
トラバース測量では、トランシット(セオドライト)やトータルステーションなどの測量機器を用います。トランシットとトータルステーションの役割はほとんど同じですが、光波と呼ばれる距離を測量できる点だけが違います。トータルステーションではこの光波を用いて、「高さ」「角度」「距離」を測ることができます。
また、この時高さはレベルという機器を用いて、精度良く測ることが求められます。
終わりに
測量の方法について少し理解が深まりましたでしょうか。道端で測量をやっているのを見かける機会は多いと思いますが、実際彼らが何をやっているのかを知っている人は意外に少ないと思います。今の測量技術は非常に正確で、伊能忠敬が現代にタイムスリップしたら、この測量機を過去に持って帰って日本全国を測量してみたいということ間違いなし。測量は時代を超えて非常に緻密で、そして親身で身近なツールであるということを多くの方に知ってもらえたらなと思います。
よくある失敗・注意点|現場で気をつけるべきポイント
正しい知識があっても、実際の現場では想定外のトラブルが起きる。
- 教科書通りにいかないケース:現場の環境条件によって、標準的な手法が適用できない場合がある。必ず現場確認を行うこと
- 古い情報・規格への依存:法改正や規格改定が頻繁にある分野なので、数年前の知識がそのまま通用しない場合がある
- コスト最適化が裏目に:初期コストを下げるためにスペックを落とした結果、後から改修が必要になりトータルコストが増大するリスクがある

