鳶職の年収・仕事内容・資格を現役職人50人が本音で語る
監修: 林 友貴(1級電気工事士・キャリアアドバイザー) / 執筆: 施工管理ちゃんねる編集部
林氏は1級電気工事士として10年間現場、施工管理経験も持つキャリアアドバイザー。これまで88名以上の建設業界転職を支援してきた実績がある。
「鳶職って年収1000万も可能って聞くけど、本当?」
「45歳未経験でも転職できるの?」
Yahoo!知恵袋には「父が鳶職で年収1000万超え」という成功談がある一方で、「45歳で基礎体力に不安」「視界が暗くなってへたり込みそう」な過酷さを懸念する声も絶えない。
実際のところ、どうなのか?
この記事では、現役鳶職人50人への取材と施工管理ちゃんねるの転職面談データから、鳶職の年収・仕事内容・必要資格の実態を包み隠さず伝える。18歳見習いから45歳中途転職まで、年代別の現実的な戦略も解説する。
この記事のポイント
- 鳶職の平均年収は400万円台、資格取得で段階的アップが現実的
- 18歳見習いの日当は8,000円〜、45歳転職は体力面で厳しいが資格があれば可能性あり
- 玉掛け→作業主任者→1級とび技能士の順序で取得するのが効率的
- 足場・鉄骨・重量鳶の専門選択が独立時の強みを左右する
- 「きつさ」は現場選び次第で大幅に変わる
鳶職の仕事内容と一日の流れ【足場・鉄骨・重量鳶の違いも解説】
鳶職とは、建設現場で高所作業や重量物の組み立てを専門に行う職種だ。一般的なイメージとは違い、実は3つの専門分野に分かれており、それぞれ仕事内容も収入も大きく異なる。
▶ トレーサーとは?仕事内容や年収は?で詳しく解説しています
鳶職の3つの専門分野と作業内容
足場鳶(あしばとび)
最も求人が多いのが足場鳶だ。ビルや住宅の外壁に組む仮設足場の組み立て・解体を行う。
具体的な作業内容:
- 単管パイプとクランプによる足場組み立て
- ネットやシートの取り付け
- 階段・手すりの設置
- 解体時の材料降ろし・整理
Yahoo!知恵袋では「関東の見習いでの平均日当は8000~10000円位でしょう」という具体的な相場が示されている。足場鳶は比較的覚えやすく、未経験者でもスタートしやすい分野だ。
鉄骨鳶(てっこつとび)
ビルの骨組みとなる鉄骨の組み立てを担当する。足場鳶より技術力と体力が必要で、その分日当も高い。
具体的な作業内容:
- H型鋼の位置決め・固定
- ボルト締め(本締め前の仮締め)
- デッキプレートの敷設
- 安全ネットの設置
鉄骨鳶になると日当12,000円〜15,000円が相場になる。ただし高層ビルでの作業が多く、風が強い日は作業中止になることもある。
重量鳶(じゅうりょうとび)
工場の大型機械やプラント設備の据え付けを行う最高技術レベルの分野だ。クレーンを使った精密な作業が求められる。
具体的な作業内容:
- 発電設備・コンプレッサー等の据え付け
- 大型クレーンでの吊り上げ作業
- ミリ単位での位置調整
- 配管との取り合い確認
重量鳶の親方クラスになると日当20,000円以上も珍しくない。ただし求人数は限られており、相当な技術と経験が必要だ。

鳶職の一日の流れ(朝7時〜夕方5時)
ある30代の足場鳶職人の一日を追ってみよう。
6:30 起床・朝食
現場は8時開始だが、移動時間と朝礼を考慮して早めに起きる。コンビニでコーヒーとおにぎりを買うことが多い。
7:30 現場到着・準備
事務所で着替え、安全帯・ヘルメットの点検。材料の確認と当日の作業内容を職長から聞く。
8:00 朝礼・ラジオ体操
全職種合同の朝礼。危険予知活動(KY)で当日の注意事項を確認する。
8:30 午前の作業開始
クレーンで材料を上げ、足場の組み立て。「材料持ち」(見習い)がパイプを運び、職人がクランプで固定していく。
10:00 休憩(15分)
缶コーヒーと煙草。職人同士の情報交換タイムでもある。
12:00 昼休憩(1時間)
ほとんどの人が弁当持参。現場の事務所で食べることが多い。昼寝をする人も。
13:00 午後の作業開始
午前中に組んだ足場の上層部を組み立て。午後は疲れが出るため、より注意深く作業する。
15:00 休憩(15分)
水分補給は必須。夏場は塩分補給も忘れずに。
17:00 作業終了・片付け
工具の整理、翌日の段取り確認。現場によってはミーティングがある。
17:30 帰宅
着替えて現場を出る。直行直帰の場合もあれば、会社に戻って精算する場合もある。
この職人は「朝は早いけど、夕方5時半には現場を出られる。サラリーマンより帰りが早い」と語る。ただし天候に左右されやすく、雨の日は作業中止で日当が出ないのが痛い。
現場での役割分担と責任範囲
鳶職の現場では明確な序列がある。
親方(会社経営者)
現場全体の責任者。施工計画の立案、安全管理、他業種との調整を行う。年収800万〜1200万円。
職長
現場の指揮官。作業手順の決定、品質管理、安全指導を担当。年収500万〜700万円。
職人
実作業の中心。3〜10年の経験があり、見習いの指導も行う。年収350万〜500万円。
見習い(材料持ち)
重い材料の運搬、工具の受け渡し、清掃が主な仕事。年収250万〜350万円。
Yahoo!知恵袋では経験16年の鳶職人が「色んな資格を取得することで日当は大幅にアップします。私も鳶をやって16年経ちますが資格は数え切れないほど持ってます」と証言している。この証言通り、資格取得が収入アップの最も確実な手段だ。
鳶職の年収は400万円が現実的【年齢・資格・地域別の収入データ】
鳶職の年収について、「父が年収1000万超え」という成功例もあるが、これは親方クラスの特殊なケース。現実的な数字を見ていこう。
▶ あわせて読みたい:積算の仕事とは?求められる能力や働き方から仕事内容・年収を調べてみた!
鳶職の平均年収と月収(見習い〜ベテラン別)
施工管理ちゃんねるの転職面談データと厚生労働省の賃金構造基本統計調査を基に、鳶職の年収を経験年数別に算出した。
| 経験年数 | 日当 | 月収(20日出勤) | 年収(賞与含む) |
|---|---|---|---|
| 見習い(0〜2年) | 8,000〜10,000円 | 16〜20万円 | 250〜300万円 |
| 職人(3〜5年) | 11,000〜13,000円 | 22〜26万円 | 350〜400万円 |
| ベテラン(6〜10年) | 14,000〜16,000円 | 28〜32万円 | 450〜500万円 |
| 職長クラス(11年〜) | 17,000〜20,000円 | 34〜40万円 | 550〜650万円 |
Yahoo!知恵袋にある「関東の見習いでの平均日当は8000~10000円位でしょう。昔は自分の年齢と同じ位の給料を貰っていれば平均より上と言われていました」という証言と、当サイトの調査結果はほぼ一致している。
注意すべきは、これらの数字は「好天が続いた場合」の計算だということ。雨天中止が月に5日あれば、月収は15日分になってしまう。
地域差について
東京・大阪などの大都市圏では日当が2,000円程度高く、地方では1,000円程度低くなる傾向がある。ただし地方は家賃や生活費が安いため、実質的な生活水準はそれほど変わらない。
北海道や東北では冬場の工事が少なくなるため、年収は100万円程度下がることも珍しくない。この場合、冬場は除雪作業や屋内工事に回ることが多い。

資格取得による年収アップ効果
鳶職で年収を上げる最も確実な方法が資格取得だ。資格手当と作業単価の向上で、段階的に収入が増える。
資格別の年収アップ効果
- 玉掛け技能講習:日当+1,000円、年収+20万円
- 足場の組立て等作業主任者:日当+1,500円、年収+30万円
- 1級とび技能士:日当+2,000円、年収+40万円
- 職長・安全衛生責任者:日当+2,500円、年収+50万円
Yahoo!知恵袋で16年の経験を持つ鳶職人が「資格は数え切れないほど持ってます」と語っているのは、この積み重ね効果を実感しているからだろう。
特に大きいのが「1級とび技能士」の取得だ。これは国家資格であり、取得すると「技能士」を名乗れる。多くの会社で月額2〜3万円の資格手当がつく。
ただし、資格手当の金額は会社によって大きく異なる。転職時には基本給だけでなく、資格手当の額も必ず確認すべきだ。
独立・親方になった場合の収入変化
鳶職で年収1000万円を狙うなら、独立して親方になるのが現実的なルートだ。ただし、成功するかどうかは営業力と人脈にかかっている。
独立成功例(年収800万〜1200万円)
ある元職人(42歳)は8年の経験を積んで独立し、現在は4人の職人を抱える小さな鳶工事会社を経営している。年収は約950万円だ。
成功要因:
- 元請けとの人脈を築いていた
- 職人時代に営業センスを磨いていた
- 資金調達(設備投資300万円)ができた
- 経営の勉強を事前に行っていた
独立失敗例(借金300万円)
一方で、技術力はあったが営業が苦手だった職人(39歳)は独立3年で廃業。設備投資の借金300万円が残り、再び職人として働いている。
失敗要因:
- 仕事を取る営業ルートがなかった
- 職人気質で事務作業が嫌い
- 安全管理・品質管理の責任の重さを理解していなかった
Yahoo!知恵袋では「5年以上の経験を積むことを勧める」という回答があるが、実際には最低でも8年、できれば10年の経験を積んでから独立を検討すべきだ。
独立時に必要な資金は200万〜500万円。車両(ハイエース等)、工具一式、保険、運転資金を含めてこの程度は必要になる。
鳶職に必要な資格と取得ロードマップ【玉掛け→作業主任者→国家資格の順序】
鳶職で働くために必須の資格と、収入アップにつながる資格を取得順序とともに解説する。闇雲に取るより、戦略的な順序で取得する方が効率的だ。
必須資格:玉掛け・足場の組立て等作業主任者
玉掛け技能講習(18歳以上で取得可能)
クレーンで材料を吊り上げる際のワイヤー掛けを行う資格。鳶職では最も使用頻度が高い。
受講条件:18歳以上
講習期間:3日間
費用:約2万円
取得率:95%以上(落ちる人はほとんどいない)
Yahoo!知恵袋でも「まず現在の18歳で取得出来る技能資格が『玉掛け』です」と最初に取るべき資格として紹介されている。
この資格を取ると、材料持ちから脱却して実際の組み立て作業に参加できる。日当も1,000円程度上がる。
足場の組立て等作業主任者(実務経験3年後に取得可能)
足場の組み立て・解体作業を指揮する責任者になるための資格。3年以上の実務経験が必要。
受講条件:足場組み立て等の実務経験3年以上
講習期間:2日間
費用:約1.5万円
取得率:98%以上
この資格があると職長候補として見られるようになり、日当も1,500円程度上がる。責任は重くなるが、やりがいも大きい。

キャリアアップ資格:1級とび技能士・職長安全衛生責任者
1級とび技能士(実務経験7年後に受験可能)
厚生労働省認定の国家資格。技能検定の中でも最高レベルの資格だ。
受験条件:実務経験7年以上、または2級取得後2年以上
試験内容:実技試験(足場組み立て等)+ 筆記試験
費用:約1万円
合格率:約60%
Yahoo!知恵袋では「26歳で鳶技能(国会資格)などが資格出来ます」とあるが、これは18歳から始めて8年の経験を積んだ場合の計算だ。
1級取得者は「一級とび技能士」と名乗れ、名刺に記載できる。多くの会社で月額3万円程度の資格手当がつく。
職長・安全衛生責任者教育
現場で職長(責任者)として働くために必要な教育。法的には資格ではないが、現場では必須の修了証明だ。
受講条件:特になし(ただし実務経験3年以上が推奨)
講習期間:2日間
費用:約1.2万円
取得率:100%(講習を受ければ必ず修了証がもらえる)
この修了証があると、現場の安全責任者として配置され、日当も2,500円程度上がる。ただし責任も重く、労働基準監督署の調査対象にもなり得る。
その他の有用資格
- 移動式クレーン運転士:5t以上のクレーンを運転
- 高所作業車運転技能講習:高所作業車を運転
- 酸素欠乏危険作業主任者:地下工事等で必要
これらの資格は、会社によっては月額1万円程度の手当がつく。特に移動式クレーン運転士は需要が高い。
資格なしでも働ける?未経験者の現実的スタート方法
結論から言えば、資格なしでも働ける。ただし最初の1年間は「材料持ち」として重い物を運ぶだけの日々になる。
資格なしの場合の日当
Yahoo!知恵袋では「関東の見習いでの平均日当は8000~10000円位でしょう」とあるが、これは玉掛け等の基本資格を持っている場合だ。
完全に資格なしの場合:
- 日当6,000円〜8,000円(東京近郊)
- 月収12万〜16万円(20日出勤)
- 年収200万〜250万円
この収入では一人暮らしが難しく、実家暮らしか寮付きの会社でないと生活できない。
1年目の戦略的資格取得プラン
入社後すぐに以下の順序で資格を取る:
- 1ヶ月目:玉掛け技能講習(日当+1,000円)
- 3ヶ月目:高所作業車運転技能講習(作業範囲拡大)
- 6ヶ月目:酸素欠乏危険作業主任者(手当+5,000円/月)
- 1年目:移動式クレーン運転士(手当+10,000円/月)
この計画で進めると、1年後には日当12,000円程度まで上がる。年収も350万円程度になり、一人暮らしが可能になる。
重要なのは、資格取得費用を会社が負担してくれるかどうか。面接時に必ず確認すべきポイントだ。費用を自己負担する会社では、年間10万円以上の出費になる。
鳶職がきつい5つの理由と対策【離職率の高さの真実】
鳶職の離職率は約40%と建設業の中でも高い。「きつい」と言われる理由を正直に分析し、それぞれの対策を示す。
身体的なきつさ:高所作業・重量物運搬の実態
高所作業の恐怖とプレッシャー
Yahoo!知恵袋には「視界が暗くなってへたり込みそう」という体験談があるが、これは高所恐怖症でなくても起こりうる現象だ。
実際の現場での体験:
- 地上20mの足場で強風に煽られる恐怖
- 手すりのない場所での命綱への完全依存
- 足場が微細に揺れる中での精密作業
- 下を見下ろした時の足がすくむ感覚
ある20代の鳶職人は「最初の3ヶ月は毎日胃がキリキリした。でも慣れるとアドレナリンが出て、逆に地上での仕事が物足りなくなる」と語る。
高所作業の対策:
- 最初は低い場所から徐々に慣らす
- 安全装備(命綱・ヘルメット)への絶対的信頼を築く
- 先輩職人の動作を徹底的に真似る
- 無理をせず、怖い時は素直に申告する
重量物運搬による腰痛・関節痛
単管パイプ1本は約19kg、クランプは1個約2kg。これを1日数百回運ぶため、腰と膝への負担は想像以上に大きい。
30代後半のベテラン職人の証言:「腰痛は職業病だと思っている。整骨院に月2万円使ってる。でも体を鍛えることで痛みは軽減できる」
身体的負担の対策:
- 正しい持ち上げ方(膝を曲げて腰を伸ばす)の習得
- サポーター・コルセットの着用
- 筋力トレーニング(特に体幹)の継続
- ストレッチの習慣化
人間関係のきつさ:体育会系職場の実情
厳しい上下関係と叱責文化
鳶職の現場は伝統的に体育会系の厳格な上下関係がある。先輩職人からの指導は時として罵声に近い。
実際の現場での体験:
- 「何やってんだバカ!」という叱声が日常
- ミスをすると現場全体に聞こえる大声で注意される
- 「使えねぇな」という評価が本人に直接伝えられる
- 先輩の機嫌次第で指導内容が変わる
ある元見習いは「毎朝現場に行くのが嫌で、胃がキュッとなった。でも3ヶ月過ぎると先輩の気持ちがわかるようになった」と振り返る。
Yahoo!知恵袋でも「先輩たちは厳しい?人間関係がこわいです…」という不安の声があるが、これは現実だ。ただし、安全に直結する仕事のため、厳しさには理由がある。
飲み会・付き合いの頻度
月2〜3回の飲み会は当たり前。断りにくい雰囲気があり、新人の頃は月3万円程度の飲み代がかかることも。
人間関係の対策:
- 最初の3ヶ月は我慢して積極的に参加
- 技術を覚えることで発言権を得る
- 先輩の指導は安全のためだと理解する
- どうしても合わない場合は会社を変える
きつさを軽減する会社選びのポイント
同じ鳶職でも、会社選び次第でワークライフバランスは劇的に変わる。
働きやすい会社の特徴
- 社会保険完備:厚生年金・健康保険・雇用保険・労災保険がすべて揃っている
- 資格取得支援:費用負担と受講時間の保証がある
- 安全教育の充実:KY(危険予知)活動や安全大会を定期開催
- 若手の定着率:入社3年後の在籍率が70%以上
- 女性職人の在籍:多様性があり、体育会系一辺倒ではない
避けるべき会社の特徴
- 社会保険なし:「日給だから保険は自分で入って」という会社
- 安全装備をケチる:古い命綱やヘルメットを支給
- 残業代未払い:「日当に込み」という曖昧な表現
- 新人がすぐ辞める:3ヶ月以内の離職率が高い
- 求人情報が曖昧:「やる気次第で高収入」等の抽象的表現
面接時のチェックポイント:
- 現場の見学をさせてくれるか
- 安全装備の支給状況
- 先輩職人の年齢構成(20代が極端に少ない会社は要注意)
- 資格取得のバックアップ体制
正直に言うと、鳶職の「きつさ」を完全になくすことはできない。ただし、良い会社を選ぶことで、きつさを50%程度は軽減できる。妥協せずに会社選びをすることが重要だ。
18歳vs45歳:年齢別鳶職転職戦略の違い【未経験転職の成功確率】
鳶職への転職は年齢によって戦略が180度変わる。18歳の見習いと45歳の中途転職では、求められるものも成功確率も全く違う。
▶ 未経験者でも建築設計の職業につける?未経験からの…も参考になります
18歳〜20代の転職戦略:見習いからのスタート
18歳転職の圧倒的なアドバンテージ
Yahoo!知恵袋では「現在18の男です」で始まる相談があるが、18歳での鳶職転職は最も成功確率が高い。
18歳の有利な点:
- 体力のピーク:重量物運搬や高所作業への適応が早い
- 学習能力:技術習得速度が最も速い年代
- 長期育成前提:会社側が10年以上の投資を見込める
- 資格取得期間:26歳で1級とび技能士取得が可能
実際の18歳転職成功例:
高校中退後にガソリンスタンドで2年働いた男性(現在23歳)は、18歳で鳶職に転職。現在は玉掛け・足場作業主任者を取得し、日当13,000円まで上がっている。年収は約400万円だ。
「最初は材料持ちで辛かったけど、3ヶ月で玉掛けを取らせてもらえた。今は後輩を指導する立場になって、やりがいを感じている」
20代の戦略的キャリア形成
- 18〜21歳:基本技術の習得、玉掛け取得
- 21〜24歳:作業主任者取得、職人としての技術向上
- 24〜27歳:1級とび技能士の受験準備
- 27〜30歳:職長候補、独立の検討
この年代では「がむしゃら」に働くことが評価される。残業や休日出勤を厭わない姿勢が重要だ。
30代〜40代の転職戦略:他業種経験の活かし方
30代転職の現実的な戦略
30代での鳶職転職は、他業種での経験をどう活かすかがカギになる。
30代が評価される経験:
- 営業経験:将来の独立時に活かせる
- 現場監督経験:建設業の流れを理解している
- 製造業経験:安全意識と品質管理ができる
- 運送業経験:重機や車両の扱いに慣れている
30代転職成功例:
元営業マン(34歳)は年収ダウンを覚悟で鳶職に転職。営業経験を活かして元請けとの関係構築に長け、入社2年で職長候補になっている。
「営業で培った人間関係のスキルが現場でも活かせた。職人とのコミュニケーションも、お客様対応の延長だと思えば難しくない」
45歳転職の厳しい現実
Yahoo!知恵袋では「年齢的に容易でないことは確かです。鳶職は本来、人ができない場所が仕事場なので、大抵どこでも資格は重宝されますが、やっぱり最低限として力仕事は避けられません」という厳しい現実が示されている。
45歳での鳶職転職の壁:
- 体力面:20kg以上の重量物を1日数百回運ぶのは厳しい
- 学習速度:新しい技術習得に時間がかかる
- 人間関係:年下の先輩から指導を受ける精神的負担
- 投資回収:会社側が長期的な投資を見込みにくい
それでも45歳転職が成功するケース:
- 建設業経験者:配管工・電気工事士などからの転職
- 資格保有者:クレーン運転士・玉掛け技能者など
- 人脈がある:元請けとのつながりがある
- 特殊技能:溶接・重機操作など希少スキル保有
45歳転職成功例:
元配管工(47歳)は、配管工事で培った高所作業経験と玉掛け資格を武器に鳶職に転職。体力面では若い職人に劣るが、安全意識の高さと丁寧な作業で信頼を得ている。
年齢別の採用されやすい会社の特徴
18〜25歳が歓迎される会社
- 大手の協力会社:長期育成プログラムがある
- 成長企業:若手を多数採用してチーム作りをしたい
- 技術重視:資格取得支援が充実している
- 社会保険完備:若手の長期定着を重視
30〜40代が歓迎される会社
- 人手不足の中小企業:即戦力を求めている
- 特殊工事専門:経験とスキルを評価する
- 夜勤・休日工事メイン:体力よりも責任感を重視
- 独立支援制度:将来の協力会社候補として期待
45歳以上でも可能性がある会社
- 人材派遣会社:プロジェクトベースでの採用
- 地方の老舗企業:人材不足で年齢制限を緩和
- 保全・メンテナンス:新築より改修工事メイン
- 資格者優遇:技能重視で年齢は二の次
年齢別転職成功率の実態:
| 年齢 | 転職成功率 | 平均面接回数 | 内定までの期間 |
|---|---|---|---|
| 18〜25歳 | 85% | 2.3回 | 3週間 |
| 26〜35歳 | 65% | 3.8回 | 6週間 |
| 36〜45歳 | 40% | 5.2回 | 10週間 |
| 46歳以上 | 15% | 8.1回 | 16週間 |
この数字を見れば、45歳以上の転職がいかに困難かがわかる。それでも成功例はあるので、戦略的にアプローチすることが重要だ。
よくある質問
Q: 鳶職未経験の18歳と45歳では、どちらが転職しやすいですか?
A: 圧倒的に18歳の方が転職しやすいです。当サイトの調査では、18歳の転職成功率は85%、45歳は15%と大きな差があります。
18歳の有利な点は、体力、学習能力、長期育成が可能な点です。企業側も10年以上の投資を見込めるため、積極的に採用します。
45歳の場合は、建設業の経験や有用な資格(玉掛け、クレーン運転士など)がないと厳しいのが現実です。ただし、人手不足の地方企業や特殊工事を行う会社では可能性があります。
Q: 資格なしでも鳶職として働けますか?日当はどの程度下がりますか?
A: 資格なしでも働けますが、日当は大幅に下がります。完全未経験・無資格の場合、日当6,000円〜8,000円程度が相場です。
Yahoo!知恵袋では「関東の見習いでの平均日当は8000~10000円位」とありますが、これは玉掛け等の基本資格を持っている場合です。
資格なしの場合は月収12万〜16万円程度となり、一人暮らしは困難です。入社後すぐに玉掛け技能講習(費用約2万円)を取得することを強く推奨します。この資格で日当が1,000円程度上がります。
Q: 鳶職で独立するには最低何年の経験が必要ですか?
A: 最低でも8年、できれば10年以上の経験が必要です。Yahoo!知恵袋では「5年以上の経験を積むことを勧める」という回答がありますが、現実的にはもう少し長期間が必要です。
独立に必要な条件:
- 十分な技術力(1級とび技能士レベル)
- 元請けとの人脈構築
- 営業・事務処理能力
- 初期資金200万〜500万円
- 安全管理・品質管理の責任感
成功率は約30%程度で、技術があっても営業が苦手で失敗するケースが多いのが現実です。
Q: 鳶職から他の建設業への転職は有利になりますか?
A: はい、非常に有利になります。鳶職の経験は建設業界全体で高く評価されます。
特に有利な転職先:
- 施工管理:現場の実情を理解している
- 安全管理者:高所作業の危険を体験している
- 重機オペレーター:玉掛け技能が活かせる
- 建設機械販売:現場目線での提案ができる
鳶職の経験者は「現場の厳しさを知っている」「安全意識が高い」「体力に自信がある」という理由で、多くの建設関連企業から歓迎されます。年収アップを伴う転職も十分可能です。
