消防設備士の年収は本当に低い?転職データと現場の生声で見る実際の給料事情

消防設備士の年収は本当に低い?転職データと現場の生声で見る実際の給料事情

監修: 林 友貴(1級電気工事士・キャリアアドバイザー) / 執筆: 施工管理ちゃんねる編集部

林氏は1級電気工事士として10年の現場経験を持つキャリアアドバイザー。施工管理ちゃんねるで88名以上の転職支援実績。

結論: 消防設備士の平均年収は約350〜500万円が中心帯。甲種特類・複数資格保有者は600万円超えも現実で、独立すれば1,000万円に届くケースもある。

目次

消防設備士の年収、「ネットの数字は信用できない」は本当か

Yahoo!知恵袋に、こんな質問が投稿されている。「消防設備士のリアルな月給と年収を聞きたいです。ネットに書いてある平均年収は信用できません」。気持ちはわかる。

正直に言う。求人サイトが掲載する「平均年収500万円」は、母数・算出方法が不透明なことが多い。一方、口コミサイトのライトハウスには「年収280万円」という記録も残っている。この280万と500万が「同じ消防設備士」の話だ。

この記事では、施工管理ちゃんねるが保有する88件の転職面談データ(候補者71名・法人17社)と、公開されている口コミ情報、消防設備士を題材にした現場の声を組み合わせて、できる限り解像度の高い年収実態を伝える。転職するかどうかの判断材料として使ってほしい。

この記事のポイント

  • 消防設備士の平均年収は350〜500万円が中心帯。20代前半は280〜320万円からスタートが現実的なライン
  • 年収を左右する最大要因は「保有資格の種類と数」。甲種4類+甲種1類+特類の複数保有者は600万円超えが現実的
  • 転職で年収+80万円を実現した実例あり(440万円→520万円、面談データより)
  • 独立・フリーランスの「年収1,000万円」は年商ベースの話が多く、利益ベースでは400万円程度になるケースも
  • 口コミで「年収600〜1,200万円」の求人も存在するが、それはマネージャークラスの東京案件

消防設備士の平均年収はいくら?年代・雇用形態別の実態

年代別平均年収(20代〜60代)

厚生労働省の賃金構造基本統計調査(2023年度)をベースに、各求人サイト・口コミサイトの開示データを組み合わせると、おおよそ以下の水準が見えてくる。

年代 平均年収の目安 備考
20代前半 270〜320万円 未経験入社・乙種取得中が多い時期
20代後半 330〜380万円 甲種1〜2資格取得後。資格手当月2〜3万円乗り始める
30代前半 380〜440万円 現場リーダー・工事担当に昇格するタイミング
30代後半 420〜500万円 複数甲種保有・主任クラスで年収が安定する層
40代 450〜550万円 管理職・設計担当になると600万円超えも
50代 480〜580万円 技術顧問・特定契約・管理職の比率が上がる
60代 350〜420万円 定年再雇用・パートタイム点検員が混在する年代

ライトハウスの口コミには「年収500万円・月給31万・賞与年125万円・残業6万円」という正社員(在籍3〜5年)の実数値も開示されている。一方で「年収280万円」という退職済み社員の記録もある。この差はどこから来るか、後述する「年収を左右する3つの要因」がすべてだ。

ひとつ断っておく。「消防設備士」は職種名ではなく資格名だ。同じ資格を持っていても、点検会社の作業員か、大手ゼネコン系サブコンの工事担当かで、年収は200万円以上開く。

正社員・派遣・個人事業主で年収はどう変わるか

雇用形態による差は想像以上に大きい。

正社員(中小点検会社)の場合、月給20〜21万円・手取り16万円という口コミがある(転職会議)。年収換算で270〜290万円。資格手当が1資格あたり2,500〜5,000円という会社も実在する。つまり甲種4類・乙種6類・乙種7類の3資格持っても月7,500〜15,000円の手当にしかならない。これは正直、厳しい。

一方、大手系正社員になると話が変わる。転職会議の別口コミには「ボーナス約6ヶ月分が出る」「同業他社より高給」という記録も残っている。月給25〜30万円クラスになると、年収は450〜500万円の射程に入る。

派遣・契約社員の場合、時給換算で2,000〜2,500円が相場で、年収は300〜380万円程度に収まることが多い。フルタイム派遣で400万円を超えるケースは少ない。ただ残業が制限される点では、正社員より生活の質が上がるという意見もある。

個人事業主(フリーランス)については後述する。

年収が「低い」と言われる本当の理由

Xに、こんな声がある。「ビル管も消防設備士も知り合いで働いてるけど、ここに書いてる半分くらいの年収だが、一体何県のどんな企業で働いたらこんなに貰えるか教えてくれ」。

これが現実だ。

消防設備士の年収が低くなる構造的な理由は3つある。

①資格を持っていても評価制度がない会社が多い。点検会社は中小企業が大半で、資格手当の設計が雑だ。甲種4類を持っていても「月3,000円」という会社がある。年収への影響は年3万6千円。これでは資格を取るインセンティブが弱い。

②地域格差が大きい。OpenWorkの求人データでは「年収600〜1,200万円(東京都新宿区)」という消防設備士求人が実在する。これはマネージャークラスの東京案件だ。地方の中小点検会社とは別世界の話で、同じ「消防設備士求人」として検索結果に出てくるから混乱する。

③業務の属性が「守り」に見られがち。新築工事より既存建物の点検・保守がメインになる会社が多く、単価が上がりにくい。一方で工事系に軸足を置く会社は受注単価が高く、年収が上がりやすい。同じ「消防設備士」でも、業務の中心が点検か工事かで、生涯年収が数千万円単位で変わる。

この3つの構造を理解せずに「消防設備士は年収が低い」と結論づけるのは早計だ。ただ、何も考えずに入った会社でそのまま働き続けた場合、年収が伸びにくいのは事実。じりじりとした閉塞感のまま気づいたら40代、というパターンを面談で何度も見てきた。

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年収を左右する3つの要因:資格・勤務先・働き方

①保有資格の種類と数(甲種・乙種・特類)が年収に直結する理由

消防設備士の資格は、甲種(工事・整備)と乙種(整備のみ)に分かれ、さらに類別(1〜7類+特類)がある。全類制覇を目指すなら合計8種類(乙種のない6類・7類を除く)だ。

資格と年収の関係を理解するうえで重要なのが、「使用頻度」と「希少性」の掛け合わせだ。

使用頻度が最も高いのは甲種4類(自動火災報知設備)だ。消防設備の着工届を消防署に出す際、担当者が甲種4類の免状番号を持っている必要があり、現場で最も引っ張りだこになる。YouTubeで全類取得済みの消防設備士が「甲4が最も使う」と明言しているのは、現場感として正確だ。

甲種1類(スプリンクラー・屋内消火栓)は大規模施設案件で必須になり、単価の高い工事に入れるようになる。甲種1類・4類の2資格を持っていると、中堅以上の会社での評価が一段上がる感覚がある。

特類(特殊消防用設備)は取得者が少なく、超高層ビルや特定施設向けの専門性が求められる。ここまで持っている技術者は希少で、大手や専門商社での年収600万円超えが現実的な射程に入る。

資格手当の実態として参考になるのが、ライトハウスの口コミだ。「消防設備士6種類+消防設備点検資格者2種類+電気工事士2種を取得した結果、資格手当が月4万円」という開示がある。年換算で48万円。これは年収の構造を変える水準だ。

ただし注意が必要なのは、資格手当の設計は会社によって天と地ほど差がある点だ。同じ資格セットで月1万5千円の会社もあれば月4万円の会社もある。転職の際に資格手当の詳細を必ず確認してほしい。

②勤務先の事業内容(点検・工事・設計)で年収帯が変わる

勤務先の事業内容は、資格と同じかそれ以上に年収を左右する。

点検メインの会社は、受注単価が低く抑えられがちで、年収は350〜450万円が中心帯になる。作業効率を上げることが評価される世界で、技術力より稼働率が重視される。繁忙期に件数をこなせる体力とスケジュール管理能力が求められる仕事だ。

工事メインの会社は、受注単価が高く、施工管理的な判断力が問われる場面が増える。年収450〜600万円が狙いやすく、1億〜3億規模の工事案件を担当できる経験者は市場価値が上がる。電気施工管理の経験が消防設備工事に応用できる場面も多い。

設計・コンサルティングは、年収の天井が最も高い。設計業務は専門知識に加えてクライアント折衝力が問われ、年収600〜800万円クラスが視野に入る。特類や建築設備士等の上位資格との組み合わせで評価が上がる世界だ。

大手系メーカー・専門商社の場合は、OpenWorkの求人データに「年収600〜1,200万円(マネージャークラス・東京都新宿区)」という開示がある。同じ消防設備士でも、勤務先が変わるだけでこれだけの差が出る。

施工管理ちゃんねるの面談データを見ると、消防設備士の転職相談で最も多い悩みは「今の会社で年収の天井が見えてしまった」というものだ。ある28歳の設備工事作業員はこう言っていた。「課長でも500〜600万で、自分が今400万弱なんで、もうちょっと上を目指したい」、天井が見える職場は、早めに動いたほうがいい。

③独立・フリーランスで年収1,000万は現実か

Yahoo!知恵袋に「友達が消防設備士として独立して軽く1,000万超えてます」という投稿がある。これに対するベストアンサーが本質をついている。「年商1,000万と営業利益1,000万では意味合いが違います。年商1,000万なら利益は良くて4割で年収は400万程度。そこから税金・保険料を支払えば手取りは300万いかないんじゃないでしょうか。営業利益が1,000万なら中々優秀だ」。

年商1,000万≠年収1,000万。独立を考える人は、この基本をまず頭に入れてほしい。

ただ、条件が揃えば独立で年収(営業利益ベース)700〜800万円を実現している消防設備士は実在する。条件とは何か。

顧客を自分で持っている:独立直後から既存クライアントを引き継げる人は強い。点検・保守の定期契約を10〜20件持っていれば、安定した月次収入が見込める。

甲種複数持ち+電気工事士の組み合わせ:消防設備の工事と電気工事を両方受けられると、単価と受注範囲が広がる。Xの投稿でも「入ってから消防設備士や第2種電気工事士を取る前提で選ぶと年収が伸びる」という声がある。独立後も同じ論理だ。

エリア選定:都市部(特に東京・大阪)は案件単価が高い。地方で独立すると単価が低く、年収の上限が先に見えてしまう。

独立に向いていない人もいる。営業が苦手で顧客開拓ができない、経理・確定申告の事務処理が苦痛、というタイプは正直おすすめしない。独立は「稼げる可能性がある」だけで、「稼げる保証」ではない。

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転職で年収+80万円を実現した消防設備士のリアルな話

「年収交渉は自分ではできなかった」、面談で聞いたリアルな本音

施工管理ちゃんねるが実際に支援した転職事例を紹介する。

30代の電気工事士で、現場では消防設備工事も担当していた方だ。転職前の年収は440万円。転職後は520万円、差額80万円のアップを実現した(固定残業を含む)。

この方が面談で話してくれたのが、「年収のベースの交渉は絶対にできなかった」という言葉だった。「エージェントだからこそ言える本音がある。企業には本音が言いづらい。確認したいことを確認できる。些細な悩みも細かく聞いてくれる」。

自分で求人に応募して「年収を上げたい」と直接企業に言えるか。なかなか言えない。面接で「御社の年収レンジを下限まで引き上げてもらえますか」とは言いにくいし、言い方を間違えると印象が悪くなる不安がある。

この方が転職前に自力で動いていた時期、「面接までこぎつけようというところもなかった」と振り返っている。エージェントを使う前は、求人を見て「なんか違う」で終わっていたという。「一歩の後押しになった。それがなかったら転職していない」。

年収交渉の実態として、エージェント経由の場合は採用担当者に「候補者の希望年収」を明示して交渉できる。直接応募では言いにくい「下限を上げてほしい」という要求を、エージェントが代わりに伝えてくれる。この仲介の価値が、結果的に+80万円に繋がったケースだ。

ただ、エージェント使用が万能とは言わない。相性の悪いエージェントに当たると、求人を押しつけられてかえって判断が鈍る。自分の軸を持った上で使うツールだと思ってほしい。

40連勤→日曜休みへ:年収だけじゃない転職の価値

先ほどの30代の電気工事士(子どもが授業参観・運動会の年齢)は、前の職場でこんな働き方をしていた。40連勤。日曜だから17時に帰れる、ということもなかった。

転職後、最初に感じた変化は年収ではなかった。「日曜日は休めるんだ、家族と過ごせるんだ。ちょっと楽になったから嬉しいなと思った。授業参観に行ける、運動会に出られる」、これが彼の言葉だ。

「今までは行けないのが当たり前だと思っていたけど、行ける会社もあることを知った」。

この言葉が刺さる人は、今の職場で「当たり前」が歪んでいる可能性がある。40連勤が普通の職場にいると、「休めない現場」が業界のスタンダードだと勘違いする。実際にはそうじゃない。

消防設備士・電気工事士の世界で、年収と働き方の両方を改善した転職事例は存在する。ただし、それは「運良くいい会社に当たった」ではなく、転職の軸を「年収」だけでなく「働き方・家族との時間」まで含めて整理し、条件交渉まで丁寧にやりきった結果だ。

年収が+80万円上がっても、月の残業が60時間増えれば意味がない。時給換算すると下がる可能性すらある。転職の価値を年収の数字だけで評価しないことを、この事例から強く伝えたい。

消防設備士が年収を上げるための具体的ステップ

ステップ1:今の年収が市場価値と合っているか確認する

まず「自分の今の年収は適正か」を確認する。感覚ではなく、データで見る。

確認の手順はこうだ。

  1. 保有資格のリストを作る(甲種・乙種の類別と取得年を全部書き出す)
  2. 現在の業務内容を点検・工事・設計に分類し、担当している業務の比率を把握する
  3. 求人サイト(Indeed・OpenWork)で「消防設備士 甲種4類」「消防設備士 甲種1類4類」のキーワードで自分のエリアの求人を10件見る
  4. 年収レンジと経験要件を比較する

IndeedのデータによるとIndeed掲載の「消防設備メンテナンス 年収600万円」求人は全国で6,400件以上ある(2024年時点)。ただしこれはメンテナンス全体で、消防設備士限定ではない。参考値として使いつつ、自分の資格・経験と照らし合わせることが大事だ。

施工管理ちゃんねる独自調べでは、甲種4類のみ保有・経験3年以内の場合、市場での年収期待値は350〜420万円が多い。これより現在の年収が低い場合は、転職で是正できる可能性が高い。

一方で「年収350万だけど、週休2日・残業ほぼなし・通勤20分」という環境を手放してまで転職するかどうかは別の話だ。数字だけで判断しないこと。

ステップ2:取得すべき上位資格の優先順位

資格取得の順番は年収に直結するが、闇雲に取っても効率が悪い。YouTube上の消防設備士の全類取得者が推奨する順番は、実務と試験効率の両面で理にかなっている。

おすすめの取得順序は以下の通りだ。

  1. 乙種6類(消火器):受験資格がいらない。最初の一歩。
  2. 第2種電気工事士:甲種4類の受験資格になる。独立後の受注範囲も広がる。
  3. 甲種4類(自動火災報知設備):最も使用頻度が高く、着工届に必要。最優先。
  4. 甲種5類(避難器具):乙6類と基礎的知識(機械)が共通で科目免除が使える。
  5. 甲種1類(スプリンクラー・屋内消火栓)甲種2類(泡消火設備):1類と2類は消火ポンプ・配管系統の知識が重なるため、連続取得が効率的。
  6. 甲種3類・特類:ガス系は独立した知識体系。特類は全類取得後の最後。

乙種7類(漏電火災警報器)は電気工事の範囲と重なるため、電気工事士を持っている人は取得の優先度を下げてもいい。

資格手当の計算も先に確認しておく。現在の会社の資格手当体系を確認して、どの資格を取ると何万円上がるかを把握してから、取得優先順位を決める。会社によっては「甲種1類より乙種2種の手当の方が高い」という逆転現象もある。

Q. 消防設備士の資格を取る順番は何が正しいですか?

A. 実務での使用頻度と試験の科目免除を組み合わせると、乙種6類→第2種電気工事士→甲種4類の順が最効率。甲種4類は消防設備の工事・着工届に必須で、最も現場で重宝される。その後は甲種5類・1類・2類の順で取得すると、知識の共通部分が科目免除に使えて効率が良い。

ステップ3:転職で年収アップを狙う場合の動き方

転職で年収を上げる場合、動き方のポイントは4つある。

①「点検会社→工事・設計会社」へのシフトを検討する。同じ消防設備士でも、工事中心の会社は年収帯が50〜100万円上の傾向がある。点検経験3年以上あれば、工事系への転職に十分な基礎知識がある。

②エリアを変える選択肢を排除しない。地方中小から東京・大阪の中堅以上の会社に転職するだけで、年収が100〜150万円上がるケースはある。通勤・家族の状況と合わせて検討する。

③年収交渉は自分でやらない。面談で繰り返し出てくる話だが、「年収の交渉は自分ではできなかった」という経験者が多い。エージェント経由なら代わりに交渉してくれる。ただし、エージェントに「希望年収○万円を確保してほしい」と明確に伝えておくことが前提だ。

④転職のタイミングは「資格を取った直後」が最強。甲種4類を取得した直後に転職活動を始めると、「資格を活かした転職」として売り込みやすい。取得してから2〜3年も同じ会社にいると、市場側は「なぜ動かなかったのか」と思う。資格取得後6ヶ月以内が動きやすい。

具体的な転職の進め方は、施工管理の転職ガイド電気工事士の転職ガイドも参照してほしい。消防設備士は電気・設備系の転職市場と連動しているため、同じ転職の文脈で考えられる部分が多い。

また、年収帯と資格の組み合わせについては、ビルメンの年収・キャリアガイドも参考になる。消防設備士とビルメン資格は組み合わせで相乗効果が出やすい。

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よくある質問

Q. 消防設備士の年収は低いって本当ですか?

A. 半分本当で、半分は誤解だ。中小の点検会社に入って資格も増やさず、転職もしなければ年収350〜400万円で止まるケースは確かにある。ライトハウスの口コミには「年収280万円」という実態もある。一方で、甲種複数保有・工事系の大手系企業・東京勤務という条件が揃えば、年収600万円超えは現実的だ。「消防設備士=低収入」ではなく、「何もしなければ低収入になりやすい業界」と理解するのが正確だ。資格取得・転職の両方で能動的に動いた人の年収は、業界水準を大きく超える。

Q. 消防設備士で年収1,000万円は現実的ですか?

A. 正社員での年収1,000万円超えは、東京の大手系専門商社・マネージャークラスでないと難しい。ただしOpenWorkでは「年収600〜1,200万円」の求人データが実在する。独立(個人事業主)の場合は「年商1,000万円」なら複数の消防設備士が達成しているが、利益率40%とすると年収(利益)は400万円程度になる。営業利益ベースで1,000万円を超えるには、顧客基盤の確立・複数資格・都市部での展開が必要で、現実的な到達期間は独立後5〜10年が目安だ。

Q. 未経験から消防設備士に転職して年収を上げるには何年かかりますか?

A. 乙種6類取得(6ヶ月〜1年)→甲種4類取得(1〜2年)→実務2〜3年で主任クラスという流れが現実的なルートだ。入社3〜4年で甲種2〜3資格を持ち、工事系の現場経験が積めていれば、年収450〜500万円の射程に入る。その段階で転職(または社内昇格交渉)すると、500〜550万円に届きやすい。ただし入社した会社の資格手当設計と業務内容次第で、この時間軸は大きく変わる。最初の会社選びが最重要だ。

Q. 電気工事士の資格を持っていると消防設備士の年収は上がりますか?

A. 上がる。第2種電気工事士は甲種4類の受験資格になるため、まず資格取得のハードルが下がる。実務面では、電気系の消防設備(自動火災報知設備・誘導灯等)の工事で両資格が重なる場面があり、1人で担当できる業務範囲が広がる。ビル管理・設備管理の職場では「消防設備士+電気工事士」の組み合わせで資格手当が合算され、月3〜5万円の手当になるケースもある。電気工事士の経験者が消防設備士を取得した場合の転職市場での評価は高い。詳しくは電気工事士のキャリア・年収ガイドを参照してほしい。

林(はやし)

編集・監修体制

編集施工管理ちゃんねる編集部(XCHANGE株式会社)

監修林(はやし)|施工管理ちゃんねる(せこちゃん) キャリアアドバイザー

元施工管理技士。大学院工学研究科修了後、発電所・製鉄所・自動車工場など大型プラントの電気施工管理に従事。ビル設備管理を経て、人材紹介会社でRA・CA両面を経験。電気設備・建設・再生可能エネルギー領域の採用支援を行う。

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