未経験者でもCADオペレーターになれる?企業の採用ニーズはあるの?


CADオペレーターという仕事は数ある建築業界の仕事の中では比較的敷居の低い仕事です。未経験であれば最初はスキルの面で覚えることも多く大変だとは思いますが、慣れていけばどんどんと極めることができる業種とも言えるでしょう。

様々なライフステージに合わせた働き方も可能な業種であることも魅力です。なにより実際に建つ建物の”図面”を作成できるので、プロジェクトに大きく貢献している実感も得られる仕事です。そんなCADオペレーターという仕事についてまとめてみました!

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CADオペレーターを未経験からのでも必要な理由とは?

建築設計のCADオペレーターは専門性が高いので、未経験では難しいのでは?と思うかもしれませんが、そんなことはまったくありません。未経験の人でも関係なく求人を出している企業が多く存在します。その理由をいくつかご紹介します。

理由1:慢性的な人手不足

2020年の東京オリンピックが来年に迫った今、都内を中心に建築ラッシュとなっています。施工者ほどではないですが、建築設計者も不足気味であり、膨大に必要となる図面を作成できるCADオペレーターの需要も高まっています。

また住宅業界においては地価や建築費の高騰によって新築のハードルが上がりましたが、その分リノベーションやコンバージョンのニーズが増えてきているので、その分野の設計者を求める声も増えてきています。また2010年頃の建築不況で採用を控えていた時代的背景もあり、30代のいわゆる中堅世代の人材不足を抱えている設計事務所も増えてきています。

理由2:高齢化による後継者不足

設計業界の深刻な問題として人材の高齢化があげられます。団塊の世代がリタイヤし、まもなく団塊ジュニア世代も定年を迎えます。一方で新卒世代は生活の安定を望む人が増えている傾向ですので、激務で薄給になりがちな働き方が合わずに転職してしまう場合も多く、安定して後継者が育たない状況にあります。特に構造設計者は責任が重い割には報われる場面も少ないため、ますます若手の設計者が育ちにくい状況にあります。

理由3:長期的な人材の確保

建築のプロジェクトは短くても1年以上かかることが多く、長ければ4~5年という場合もあります。設計をする上で土地の法的要件や地盤の性質などの与条件、施主から求められている各施設の機能や規模の与条件、基本構想時のコンセプトなどの与条件とそれに応えるように積み上げてきた設計内容のプロセスを把握することも大事であるため、プロジェクトの担当者は極力入れ替えずに進めることが望ましいです。

そのため入社して数年で転職されることは会社側も避けたいと考えるため、未経験者でも長期的に残ってくれる人を確保したいという側面もあります。

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CADオペレーター未経験の採用ニーズは果たしてあるのか?

未経験の人でも募集があるということは、経験者とはまた違った役割を求められているということです。企業側がどのような”未経験”人材を求めているのかご紹介します。

ニーズ1:将来の幹部候補の採用

幹部クラスに求められるスキルはプロジェクトを俯瞰してコントロールする力になります。プロジェクトに関わる情報を正しく把握して、現在必要な調整事項を的確に部下に伝えて推進していかなければいけません。

専門的な知識よりもそれらを取まとめられるコミュニケーション能力や人間力に長けている人材の方が適している場合もあります。もちろん取りまとめる上での最低限の知識は必要ですので、入社後にあらゆる事を勉強する必要があります。そこでまずはCADオペレーターとして第一線で知識を蓄えて、将来的に全体を見通せるような人材に育てたいと考える企業も少なくないでしょう。

ニーズ2:新しい仕事のやり方を素直に覚えてくれる

どの業界においても共通することではありますが、業務を教えるうえで素直に聞いてくれる部下の方が育てがいがあるというものです。また設計業務・作図業務はとにかく覚えることも多く、指示通りにやらずに感覚的に進めてしまうと必ず問題が発生します。そのミスが現場が始まってから発覚したとなれば大問題です。やり方が分からないうちは逐一質問をし、素直に聞こうとする姿勢を持っている人材の方がリスクマネジメントの点でも重宝されます。

CADオペレーター未経験者が不安になるポイントは?

まったく経験がない業界に入るということは誰でも不安になるものです。特に建築設計のCADオペレーターは専門性も高いイメージがあるでしょうから不安もさらに大きいでしょう。未経験者が抱えがちな不安なポイントを少しでも解消できるように事例を紹介致します。

不安1:女性でも大丈夫なのか?

建築業界でも時代は移り変わり、女性が活躍する場面はいくらでも増えてきています。むしろ女性の方が優秀で粘り強く、勤勉という評価をよく耳にする時代です。設計を考える上で女性ならではのきめ細やかな視点を求められる場面も増えており、プロポーサルコンぺの売り文句としても”女性目線”を組み込んでいることも多くなっているように思います。

また商業施設なども女性が気に入らなければ旦那を連れてきてくれない、住宅設計においても最終的な決定権は奥さんにある、など女性の気持ちが分かることが大きなアドバンテージとなることも多いはずです。CADオペレーターとして作業する中で、女性ならではの視点で気づいた点を設計者に伝えられるような人材は重宝されるはずです。また産休・育休制度も充実してきているので女性としてのライフステージにあった働き方も十分できるかと思います。

不安2:資格がなくて会社で活躍できるのか?

資格はあるに越したことはありませんが、なくても活躍している人はたくさんいます。極論、社内で1級建築士が1人いれば設計業務を請け負うことが出来ますので、設計補佐という立場で十分活躍することが可能です。特にCADオペレーターは図面を早く正確に書くスキルの方が重要なので資格の勉強よりもCADのスキルを上げることに注力したほうがいいでしょう。

不安3:長時間労働でブラックではないのか?

白か黒かで言えば建築業界全体がグレーに近いと言わざる負えないかと思います。とにかく検討事項が多いので必然的に作業時間も長くなりがちです。CADオペレーターは設計者側の突然の変更にも対応できないといけないので、突然仕事が増えるという場面もあるでしょう。

ですが形として残る仕事というのはやはりいい物で、苦労した分、自分の作図した部分が現物として立ち上がったときには苦労が報われたと感じるはずです。それを天秤に乗せたときに、それでもやりたいと思えるのであれば十分飛び込む価値のある業界であると思います。

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CADオペレーター未経験者がとるべき資格とは?

資格1:2次元CAD利用技術者試験基礎

CADオペレーターには民間資格がいくつか存在します。代表的なもので言えば、「一般社団法人コンピューター教育振興協会」が主催している「CAD利用者技術者試験」というものがあります。この試験では3種類の資格があり、「3次元CAD利用技術者試験」「2次元CAD利用技術者試験」「2次元CAD利用技術者試験基礎」という資格が存在します。

頭から順番に難易度の高い資格となり、3次元CAD利用技術者試験まで取得できると建築のみならず広告デザイン系の仕事までこなせるようになるため仕事の幅が広がります。今回は未経験からのスタートですので、この中でもまずは一番難易度の低い2次元CAD利用技術者試験基礎の合格を目指して勉強をするといいでしょう。

資格2:2級建築士

2級建築士は簡単に言えば住宅が建てられるライセンスになります。設計業務に携わる上ではやはり取得することが望ましいです。ただし建築学部の大学を卒業していない場合は、実務経験7年が必要になるため時間がかかってしまうのが難点です。少しでも早く欲しい場合には、大変ですが仕事をしながら通信大学に通い受験資格を取得する方法も存在します。

試験内容は1次試験として学科試験を行い、それに合格すると2次試験として製図試験を受けることになります。学科の勉強する範囲は計画・法規・構造・施工の4科目で、建築の基本的な知識を覚えることになります。2次の製図試験では手書きの製図技術とプランを考える能力が求められるので、特に製図能力は実務にも通ずる勉強になるはずです。

2級建築士を取れれば設計者と打ち合わせをする場面でも、知識面で同等の立場で話せるようになるのでよりスムーズに進められるようになるでしょう。仮に未経験者という点が引け目になっているのであれば、取得することで自信にもつながるはずです。

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未経験CADオペレーターの待遇面は?

初任給

職種によって様々ですが、未経験者の場合の初任給は学部の新卒と同程度と考えるのが相場でしょう。その後の昇給についてはやはり基礎知識がない分実務で一人前になるのに時間がかかるので緩やかにはなりがちですが、CADのスキルをどんどん身につけて作図スピードを上げていけばおのずと評価も上がっていくでしょう。

資格の有無

資格はあったほうが当然有利ですが、ない場合でも入社後のキャリアアップとして資格取得の意欲があることをアピールできれば好印象に受け止めてもらえるはずです。

未経験から採用されたCADオペレーターのリアルな声

どのように転職したらいいのかまったくわからない、、という人も多いかと思いますので、実際に未経験から転職できた人の体験談をいくつかご紹介したいと思います。

ケース1:Aさん

”before”
職種:営業職
学歴:学部卒
過去の転職回数:0回
勤続年数:4年間
直近の年収:300万円
平均残業時間:月5~60時間

”after”
職種:土木系設計会社 CADオペレーター
転職後の年収:480万円
平均残業時間:月6~70時間

Aさんは転職前はハウスメーカーの営業職に勤務していましたが、あるとき会社で外注していた作図業務を内製化することになった関係で社内でCADの勉強をすることになりました。しかし社内で経験者がいないことと、片手間でやるには少し難しいこともあり、仕事の後に夜間製図の専門学校に通うことにしました。

その成果もあって実施図の作成レベルまでできるようになり、CAD自体の面白さに引き込まれていきました。自分には営業職よりもこつこつ図面を書き進める仕事の方が向いていると感じ、まずは実践で経験を積めるCADオペレーターの契約社員を目指して転職することを決意しました。

転職サイトで求人を探しまわり、運良く土木系設計会社の主に施工図等を作成する CADオペレーターとして1年間の契約社員として雇ってもらえることになりました。その1年間で吸収できる技術をとにかく勉強し、将来的にはフリーランスとして活躍するという目標も見えてきました。1年間の契約期間の中で同じCADオペレーターで将来フリーランスを目指している人たちとも出会うことができ、将来独立した際には協力する約束までできました。

CADオペレーターは技術さえ身につければ将来的にフリーランスとして活躍できる可能性も秘めている仕事です。Aさんはとくにスキルだけでなく人脈も転職先で培うことができたので、フリーランスとしての道により近づきました。契約社員としての転職でしたが非常に有意義な転職であったと言えるでしょう。

ケース2:Bさん

”before”
職種:一般事務
学歴:学部卒
過去の転職回数:0回
勤続年数:10年間
直近の年収:250万円
平均残業時間:月1~20時間

”after”
職種:CADオペレーター派遣会社
転職後の年収:300万円
平均残業時間:2~30時間

Bさんは社会人になってからずっと事務職として働いてきました。元々自身のスキルアップに前向きで、事務に必要なエクセルやワードなどのテキストを購入し自主的にスキルアップをすることが好きであったため、実力もどんどんついていきました。ですがさらに専門性の高い能力を身につけたいと考えるようになった頃にCADオペレーターという仕事を知り転職を決意しました。

早速CADのスクールに通い基礎的な部分の勉強を終えたところで、ハローワークで就職活動を始めました。当初は実務経験がないということで選考に乗らないことも多かったのですが、自主的にスクールに行っているという点を評価してくれる企業と出会い無事に転職が決まりました。転職先ではひとまず期間限定という条件でしたが、成果によっては長期雇用に変わるという場合もあるということで、より一層自主的な勉強をしながら業務に励んでいます。

CADオペレーターは実力主義の部分も大いにあるため、給与面や待遇面のためにも自主的な勉強は欠かせない仕事とも言えます。ですがBさんのように自身のスキルアップに前向きなタイプの人には天職といっても良い仕事とも言えるでしょう。

ケース3:Cさん

”before”
職種:営業
学歴:学部卒
過去の転職回数:0回
勤続年数:2年間
直近の年収:300万円
平均残業時間:月5~60時間

”after”
職種:正社員CADオペレーター
転職後の年収:400万円
平均残業時間:5~60時間

Cさんは転職前は営業職をしていましたが、性格的にあまり向いていないことを悩み続けて一旦仕事を辞める決断をしました。少し休息期間を取った後、職業訓練でCADを学び、そのスキルを売りに転職活動を行い、無事にスキルを活かせる職場に再就職しました。

就職先は設備関係をメインに設計する会社で、給排水設備図や電気設備図の作図から施工までを行う会社でした。現場も行う会社ということもあり、現物を見る機会もたくさんあり、そこでの経験がCADの作図業務にも大いに活きました。現場が進んでいくさまも頻繁に見ることができるので、自分が書いた図面が出来上がっていく様を感じられ、特にやりがいを感じる職場として高いモチベーションで仕事をしています。

Cさんのように職業訓練でCADをしっかりと習得してから転職活動をするのも有効な方法です。また現場を見る機会がある企業は勉強になることも多く、今自分が書いている図面が立体になるとどのようになるのか、というイメージができるかどうかもCADオペレーターの大事な素質になるので、現場を見れるというのはとても大事です。

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未経験者が応募時に注意すること

面接

未経験者を採用する上で期待されるのはやはり人間性です。経験がない分、スキルアップに前向きであること、すぐにやめることなく長期的に会社に残ってくれる忍耐強さ、そして円滑な人間関係位を築けるコミュニケーション能力をアピールすることも重要です。

特にCADオペレーターは設計者と綿密に調整をしないといけない仕事なので、この人になら頼みやすそう、信頼できそう、という印象は大事です。また未経験の場合には教育制度が非常に大事ですので、企業側においても未経験者でも長期的に育ててくれる制度などを整えているのかなどを確認することも大事です。

履歴書

未経験の場合経験や建築関係の資格を書けないので悩ましいですが、一度別の業界を見てきたという点は強みでもあると思います。建築はあらゆる業界に何かしら関わるものです。使い手としての経験は設計にもつながるので、前職の経験も売りとしてアピールできるとプラスになるはずです。

未経験でもCADオペレーターの仕事を見つけれる求人サイト!

1位. せこかんラボ

せこかんラボでは未経験者の求人も多く掲載されているので建築業界を未経験の人でも仕事を見つけることが可能です。特にこの業界で必要な基礎知識をコラム形式でまとめているため、右も左もわからない人はこのコラムを読み始めるところから始めるのが良いかもしれません。また企業情報の中にもその企業に転職した人の声が多く掲載されているので、イメージをつかみやすいでしょう。

求人内容は主に建築・電気・土木の施工管理や電気工事士に特化したサイトとなっています。その大きな特徴はエリアごとに仕事を探すことができる点です。例えば静岡県での仕事を検索すると、静岡県における今後の建築業界の傾向や、資格ごとの求人件数、他県との給与額の比較が一目でわかるので、自分の働きたいエリアが決まっている人にもってこいのサイトと言えるでしょう。

2位. doda

dodaは求人の掲載数が多いこともあり未経験者を対象とした求人も数多く掲載されています。また専任のキャリアアドバイザーも付くので未経験であってもその業種の情報を教えてもらったり、自分に適した転職先を提案してもらうこともできます。1人での転職活動に不安がある人には安心のサイトと言えるでしょう。

また非公開求人についても良質な企業の情報が見つかります。ちなみに非公開求人とは企業が社名を明かさずに人材を募集することで、人事採用のコスト削減や機密性の高いプロジェクトに関わる人材採用をしたい際に行われ、比較的好条件の案件が多い傾向があります。未経験とはいえ待遇面を重視したい人に適したサイトと言えるでしょう。

3位. リクナビnext

リクナビネクストの特徴は転職サイトとしての知名度が高く、求人数もNo.1という点です。建築業界に限らずあらゆる業種の求人情報を調べることが可能で、検索機能も充実しているので、数多ある求人の中からでも自分の理想の職場を見つけることが出来るでしょう。

また会員登録とレジュメ情報を登録をすることで企業側からのオファーがかかる「スカウト機能」というものもあり、転職できる可能性のある企業を色々と探したい人には適しているサイトと言えるでしょう。また登録をするとキャリアアドバイザーと直接面談・相談をすることが可能なので、有効に活用できるとよりスムーズに転職を進めることが出来るでしょう。

最後に

CADオペレーターは自分でコツコツ積み上げられるタイプの人には向いている職業で、スキルアップの勉強が好きな人にはどんどん突き詰められる仕事と言えるでしょう。ただし仕事の性質上派遣の会社となることが多いですが、中にはとてもスキルアップには繋がらないようなあまりよくない環境で働かされる職場もあります。そうならないような企業を確実に見つけられるように、転職活動においても信頼の置ける転職サイトやエージェントに相談することをおすすめします。転職さえ間違わなければ安心して経験を積めるやりがいのある仕事だと思います。

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