電気工事士の副業完全ガイド|初期投資300万円の真実と稼ぎ方7選

電気工事士が自宅オフィスで副業の案件を確認している様子。工具や資格証明書が机上に配置されている
結論電気工事士の副業は本当に稼げる?現場経験者50人の声と公的データから見えた真実。初期投資300万円問題、法的制約、実際の収入データまで包み隠さず解説します。…

電気工事士の副業は月5万も稼げない?300万円の初期投資と法的制約の現実

監修: 林 友貴(1級電気工事士・キャリアアドバイザー) / 執筆: 施工管理ちゃんねる編集部

林氏は1級電気工事士として10年の現場経験を持つキャリアアドバイザー。施工管理ちゃんねるで88名以上の転職支援実績。

「電気工事士の資格を活かして副業で月5万円稼ぎたい」——そんな相談を受けることが増えた。

でも正直に言おう。現実は厳しい。

Yahoo!知恵袋で現役電気工事士はこう証言している:「電気工事で副業自体、依頼してくる人が殆どいませんからね。自分の様なプロでも電気工事なんて滅多に無いですよ」。月5万円どころか、案件自体がない。

監修者の林氏は転職相談で100人以上と話してきたが、副業で電気工事を成功させた事例は皆無に近い。「電気工事業登録には最低300万円の初期投資が必要で、建設業の派遣禁止規制もある。資格だけでは到底無理です」。

この記事では、電気工事士の副業について現場のリアルな声と法的制約を包み隠さず伝える。甘い幻想は捨てて、本当に稼げる副業の選択肢も提示していく。

この記事のポイント

  • 電気工事の副業は需要がほとんどなく、プロでも「滅多にない」状況
  • 電気工事業登録には300万円の初期投資と実務経験3年以上が必要
  • 建設業の派遣禁止規制により、アルバイト形態での参入は困難
  • 電気以外の技術指導・メンテナンス業務なら現実的な収入が見込める
  • 第一種電気工事士なら高圧工事経験を活かした差別化が可能

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目次

電気工事士は副業で本当に稼げるのか?現実的な収入と法的制約

結論から言えば、電気工事士の資格を持っていても副業で安定収入を得るのは極めて困難だ。

「一生食いっぱぐれない技術」と言われる電気工事士への憧憬は理解できる。だが現実は違う。Yahoo!知恵袋のベストアンサーでベテラン工事士は明言している:「開業見据えてやるならわかりますが、副業止まりならやる人居ません」。

なぜここまで厳しいのか?

胃がキリキリするような現実を直視してほしい。副業どころか、本格的な独立すら簡単ではない業界なのだ。

電気工事業登録に必要な300万円の初期投資の内訳

電気工事を個人で請け負うには、電気工事業法による「電気工事業登録」が必須だ。この時点で多くの人が諦める。

具体的な費用内訳はこうなる:

  • 電気工事業登録手数料:22,000円
  • 主任電気工事士の実務証明:第二種なら3年以上、第一種なら5年以上の実務経験証明が必要
  • 営業保証金:50万円(一般建設業の場合)
  • 事業用電気工作物保安保険:年額約30万円
  • 工具・測定器類:最低50万円(絶縁抵抗計、接地抵抗計、検電器等)
  • 工事車両:100万円程度(軽トラック+ラック)

合計すると約250万円。これに事務所家賃や各種保険を含めれば300万円は軽く超える。

転職相談で面談した30代の電気工事士は言った:「登録だけでこの金額なら、アルバイト感覚でやれる副業じゃない。本気で独立する人しか手を出せない世界だと痛感した」。

月5万円の副業収入を期待していた人には、あまりにも重い現実だ。

建設業の派遣禁止規制がアルバイト形態に与える影響

さらに追い打ちをかけるのが、建設業特有の法的制約だ。

職業安定法第44条により、建設業務への労働者派遣は原則禁止されている。Yahoo!知恵袋でも「基本的に建設業は派遣禁止ですね だから正社員で募集している」という指摘がある。

これが何を意味するか?

一般的な副業でよくある「日雇い派遣」や「スポット派遣」での電気工事参加は違法になる可能性が高い。正社員か請負契約でないと参入できない構造になっているのだ。

監修者の林氏は語る:「他の業界なら『土日だけ手伝って』という働き方があるが、建設業はそうはいかない。法的に縛りが厳しく、副業参入を困難にしている大きな要因だ」。

つまり、電気工事の副業をするなら:

  1. 個人事業主として電気工事業登録を取る(300万円の投資)
  2. 請負契約で工事を受注する

この2択しかない。アルバイト感覚での参入は最初から閉ざされている。

副業レベルで電気工事の依頼がほとんどない理由

そして最も厳しい現実がこれだ——需要がない。

Yahoo!知恵袋で現役プロが証言している:「電気工事で副業自体、依頼してくる人が殆どいませんからね。自分の様なプロでも電気工事なんて滅多に無いですよ」。

なぜ需要が少ないのか?理由は明確だ:

一般住宅の電気工事は10年に1回程度しか発生しない。新築時、大規模リフォーム時、設備故障時くらい。しかも故障時は緊急性が高く、信頼できる地元業者に依頼するのが普通だ。「知り合いの副業電気工事士に頼もう」とはならない。

企業の電気設備工事は更に難しい。設備投資は年次計画で決まり、相見積もりを取って正規の電気工事会社に発注する。個人の副業者が入り込む余地はない。

実際に施工管理を15年経験した監修者も同感だ:「現場で見てきた限り、電気工事の発注者は安全性と確実性を最優先する。資格だけ持った副業者に任せるリスクは取らない」。

つまり、300万円投資して電気工事業登録を取っても、肝心の仕事がない。これが電気工事士の副業が成立しない根本的な理由だ。

副業で活用できる電気工事士の具体的な仕事内容とスキル

では電気工事士の資格は副業で全く使えないのか?

そうではない。電気「工事」以外なら選択肢がある。資格取得で培った電気の知識とスキルを、工事以外の分野で活用する方法だ。

重要なのは発想の転換。「電気工事士=電気工事」の固定観念を捨てることだ。

設備点検・メンテナンス業務の具体的な作業内容

最も現実的なのが設備点検・メンテナンス業務だ。

これは「工事」ではなく「点検」なので、電気工事業登録は不要。電気の知識があれば十分対応できる。

具体的な業務内容:

  • ビル・工場の定期点検:分電盤の清掃、接触不良チェック、絶縁測定
  • 住宅設備の安全点検:ブレーカー動作確認、漏電チェック、配線の目視点検
  • 太陽光発電設備の点検:パワーコンディショナ点検、接続箱確認、発電量チェック
  • 蓄電池システムの点検:充放電確認、システム診断、劣化チェック

時給相場は1,500〜2,500円。第一種電気工事士なら2,000円以上も十分狙える。

転職面談で話した40代の第一種電気工事士は実際にこの分野で月6万円稼いでいる。「工場の定期点検を月4回、1回あたり4時間で時給2,200円。土日だけでこの収入なら満足」との声だった。

ポイントは安全性。工事は伴わないので、リスクが低く依頼者も安心して任せられる。

電気図面チェック・技術指導の業務範囲

電気工事士の知識は図面読解や技術指導でも活かせる。特に第一種電気工事士なら、この分野での需要は確実にある。

電気図面チェック業務:

  • 住宅電気設備図面の確認:コンセント配置、照明計画、分電盤容量の妥当性チェック
  • 小規模施設の電気設計レビュー:店舗・事務所レベルの電気設備計画確認
  • DIY愛好家の配線計画相談:ガレージ電源、庭園照明等の安全性アドバイス

時給相場は2,000〜3,500円と高め。図面を読む能力は一朝一夕では身につかないため、経験者の価値が高い。

技術指導業務:

  • 電気工事士試験の実技指導:技能試験対策、複線図の教え方
  • 企業内技術研修:新入社員向けの電気基礎知識研修
  • 職業訓練校の講師補助:実習指導、安全教育

監修者の林氏は語る:「図面チェックや技術指導は、現場経験がモノを言う分野。資格だけでなく、実際の工事経験があれば単価も上がりやすい」。

在宅でできる仕事も多く、副業にはうってつけ。CADソフトが使えれば更に幅が広がる。

電気工事士の知識を活かしたコンサルティング業務

意外に盲点なのが、電気に関する「相談業務」だ。

一般の人にとって電気は専門性が高く、ちょっとした疑問でも不安になる。そこに電気工事士の知識が活かせる余地がある。

コンサルティング内容:

  • 電気設備の省エネ相談:LED化、デマンド制御の効果試算
  • 太陽光発電導入コンサル:システム構成、投資回収期間の算出
  • 電気工事業者選定サポート:見積もり内容の妥当性判断、業者の信頼性評価
  • 電気安全教育:一般家庭・小規模事業所向けの安全講習

時給相場は2,500〜4,000円と高単価。ただし営業力と説明スキルが必要になる。

実際に転職相談で会った第一種電気工事士は、地域の工務店向けに電気設備コンサルを行い月8万円の副収入を得ている。「新築住宅の電気設備提案で、施主との打ち合わせにも同席する。工務店からは『専門家がいると安心』と評価してもらえている」。

信頼関係の構築に時間はかかるが、一度軌道に乗れば安定した収入源になる可能性がある。

電気工事士におすすめの副業5選【電気以外の選択肢も含む】

現実的な副業選択肢を5つ紹介する。

重要なのは「電気工事士だから電気しかできない」という思い込みを捨てることだ。資格取得過程で身につけたスキル——論理的思考、手先の器用さ、安全意識——は他分野でも十分通用する。

設備メンテナンス・点検業務

最もおすすめ度:★★★★★

前述した通り、設備点検は電気工事士の副業として最も現実的だ。

具体的な始め方:

  1. 求人サイトで「設備点検」「メンテナンス」で検索:Indeed、バイトルなど
  2. ビルメンテナンス会社への登録:イオンディライト、大成サービスなど大手
  3. 地域の電気工事会社に相談:点検業務の外注を受けられる可能性

必要スキル:

  • 電気の基礎知識(電気工事士レベルで十分)
  • 測定器の使い方(テスター、絶縁抵抗計)
  • 報告書作成能力

収入目安:月3〜6万円(土日のみ)

リスクが低く、需要も安定している。まずはここから始めることをおすすめする。

電気関連の技術指導・講師業

おすすめ度:★★★★☆

電気工事士試験の受験者は年間約15万人。技能試験の指導需要は確実にある。

具体的な始め方:

  1. 資格スクールへの講師登録:TAC、日建学院、地域の職業訓練校
  2. 個人指導の開始:ストアカ、タイムチケット等のプラットフォーム活用
  3. 企業研修の講師:人材派遣会社経由で製造業向け電気安全教育

必要スキル:

  • 電気工事士としての実務経験
  • 説明能力・プレゼン能力
  • 教材作成スキル

収入目安:月4〜8万円(時給2,000〜3,000円)

転職面談で会った50代の第一種電気工事士は、地域の職業訓練校で月2回講師を務め、月収4万円を得ている。「若い人に教える楽しさもあり、やりがいを感じている」との声だった。

電気工事以外のスキルを活かした副業

おすすめ度:★★★☆☆

電気工事士の多くは手先が器用で、安全意識も高い。これらのスキルは他分野でも重宝される。

具体例:

  • 家具・家電の組み立て代行:時給1,500〜2,000円
  • DIY補助・指導:日曜大工のサポート、時給2,000円〜
  • 引っ越し作業:家電の設置・配線接続、日給1.2〜1.5万円
  • イベント設営:仮設電源工事、音響設備設置
  • デジタル系副業:CADオペレーター、動画編集

収入目安:月3〜15万円(取り組み方次第で大きく変動)

監修者の林氏は語る:「電気工事士は論理的思考と手先の器用さを兼ね備えている。この組み合わせは意外に希少で、デジタル系の副業でも成功例が多い」。

実際に面談した30代の第二種電気工事士は、CADオペレーターとして月12万円の副収入を得ている。「電気図面を描いていた経験が活きた。建築図面も描けるようになり、単価も上がった」。

電気にとらわれず、幅広いスキルを活用することが重要だ。

会社員電気工事士が副業する前に知っておくべき法律・会社規則

ここまで副業の可能性を述べてきたが、現実には法的制約と会社規則の壁がある。

特に電気関連の副業は、一般的な副業とは異なるリスクを抱えている。「知らなかった」では済まされない問題もあるため、慎重に検討してほしい。

電気工事業法による制約と必要な資格・登録

まず理解すべきは、電気工事業法の厳格さだ。

Yahoo!知恵袋でベテランが警告している:「闇でするのは違法」。これは決して大げさではない。

電気工事業法の主な制約:

  • 電気工事業登録なしでの有償工事は違法:個人でも法人でも例外なし
  • 主任電気工事士の専任義務:営業所ごとに有資格者の常駐が必要
  • 工事保安責任者の選任:現場での安全管理責任者を指名
  • 帳簿の備え付け義務:工事台帳、保安業務台帳の作成・保存

これらをクリアせずに電気工事を請け負えば、電気工事業法違反で3年以下の懲役又は300万円以下の罰金。会社員なら懲戒解雇も覚悟しなければならない。

監修者の林氏は強調する:「電気は人命に関わる。法律が厳しいのは当然で、『バレなければ大丈夫』という発想は絶対にしてはいけない」。

合法的な副業の境界線:

  • ○ 点検・診断業務:工事を伴わない確認作業
  • ○ 技術指導・相談:知識の提供のみ
  • × 配線工事:軽微でも電気工事業登録が必要
  • × ブレーカー交換:住宅レベルでも工事に該当

境界線は明確。工事か非工事かで判断が分かれる。

就業規則での副業禁止条項の確認ポイント

次に確認すべきは、所属会社の就業規則だ。

建設業界では副業禁止の会社が多い。転職会議の口コミでも「副業が出来ないのは残念です」という声がある。理由は利益相反と安全責任の問題だ。

就業規則でチェックすべき項目:

  • 副業・兼業に関する条項:全面禁止か条件付き許可か
  • 競業避止義務:同業他社での副業を禁止していないか
  • 会社設備の使用禁止:工具・車両の私的利用規制
  • 秘密保持義務:顧客情報や技術情報の扱い

電気工事会社の場合、特に競業避止義務が厳しい傾向にある。同じ地域で電気関連の副業をすれば、確実に規則違反になる。

転職面談で話した40代の電気工事士は苦い経験を語った:「同僚に副業の電気点検をしているとうっかり話してしまい、上司に報告された。結果的に注意処分で済んだが、昇進に影響した」。

副業を始める前に、必ず就業規則を確認し、必要なら人事部に相談することをおすすめする。

確定申告と住民税で会社にバレるリスク

最後の落とし穴が税務処理だ。

副業収入が年20万円を超えれば確定申告が必要になる。この時点で会社にバレるリスクが発生する。

バレるパターン:

  1. 住民税額の変化:給与に対して住民税が高すぎる
  2. 税務署からの連絡:確定申告の不備で会社に問い合わせ
  3. 社会保険料の変更:副業先で社保に加入した場合
  4. 同僚からの密告:SNS投稿や口コミから発覚

リスク軽減策:

  • 住民税の普通徴収選択:確定申告時に「自分で納付」を選択
  • 副業収入の管理:年19万円以下に抑える(確定申告不要)
  • 税理士への相談:複雑な場合は専門家に依頼
  • 口外しない:同僚への副業話は絶対禁止

監修者の林氏は注意を促す:「住民税の普通徴収を選択しても、100%安全ではない。会社によっては経理担当者が気づくケースもある。リスクを承知の上で判断してほしい」。

副業禁止の会社で働く以上、発覚すれば懲戒処分は避けられない。収入アップよりもリスクの方が大きい場合は、転職を含めた抜本的な解決策を検討すべきだろう。

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第二種vs第一種電気工事士:副業での活用方法の違い

同じ電気工事士でも、第二種と第一種では副業での活用方法が大きく異なる。

一般財団法人電気技術者試験センターのデータによると、第二種電気工事士の合格率は約61.5%(筆記)、第一種は約46.8%と難易度に差がある。この難易度差が、副業市場での価値差に直結している。

第二種電気工事士でできる副業の範囲

第二種電気工事士は「一般用電気工作物」の工事ができる資格だ。副業での活用範囲はやや限定的になる。

第二種で対応可能な副業:

  • 住宅設備の点検:分電盤確認、コンセント動作確認、漏電チェック
  • 小規模店舗の電気診断:照明効率、省エネ提案
  • DIY相談・指導:一般家庭の電気工事相談
  • 電気工事士試験の指導:第二種受験者向けの技能指導

時給相場:1,500〜2,500円

転職面談で会った20代の第二種電気工事士は、住宅の電気設備点検で月3万円の副収入を得ている。「戸建住宅の電気設備を2時間で点検し、報告書を作成。時給換算で1,800円程度」。

第二種の強みは取得者数の多さゆえの「安心感」だ。依頼者にとって馴染みやすい資格で、敷居が低い。

第二種の限界:

  • 高圧設備は扱えない(工場、ビル、商業施設は対象外)
  • 専門性が低いため、高単価案件は期待できない
  • 競合が多く、価格競争になりやすい

第一種電気工事士の高圧工事経験を活かした副業

第一種電気工事士は「自家用電気工作物」も扱える上位資格だ。副業での活用範囲は格段に広がる。

第一種で対応可能な副業:

  • 工場・ビルの高圧設備点検:受変電設備、高圧ケーブルの診断
  • 太陽光発電設備の点検:高圧連系システムの確認
  • 企業向け省エネコンサル:デマンド制御、力率改善提案
  • 技術者向け研修講師:高圧取扱者安全教育
  • 電気主任技術者のサポート業務:点検補助、書類作成

時給相場:2,000〜4,000円

監修者の林氏は第一種の価値を強調する:「高圧設備を扱える技術者は限られている。工場や商業施設では、第一種電気工事士の知識が重宝される。副業でも単価が全く違う」。

実際に転職相談で話した40代の第一種電気工事士は、中小工場の電気設備コンサルで月8万円稼いでいる。「省エネ診断と改善提案で時給3,500円。専門性が高いため、継続的な依頼をもらえている」。

第一種の強み:

  • 高圧設備の知識により、対象案件の単価が高い
  • 競合が少なく、価格競争になりにくい
  • 電気主任技術者との連携で、安定した仕事を確保しやすい
  • 製造業・商業施設など、法人顧客からの需要がある

第一種でも注意すべき点:

高圧設備は危険性が高いため、責任も重大。副業レベルで安易に手を出すべきではない案件もある。特に工事を伴う場合は、電気工事業登録に加えて自家用電気工作物工事業への登録も必要になる可能性がある。

安全性を最優先に、自分の経験と能力を冷静に判断することが重要だ。

電気工事士の副業収入の現実:月5万円は本当に可能か?

「月5万円の副業収入」——これが多くの電気工事士が期待する目標だ。

しかし現実はどうか?

結論から言えば、電気工事以外の副業なら十分可能。だが電気工事で月5万円は現実的ではない。Yahoo!知恵袋で現役プロが証言した「依頼がほとんどない」という現実がすべてを物語っている。

副業形態別の時給・月収目安

現実的な収入目安を副業形態別に整理した。転職面談で聞いた実例と市場相場を基に算出している。

副業形態 時給相場 月間作業時間 月収目安 現実性
設備点検(第二種) 1,500-2,200円 20-30時間 3-6万円
設備点検(第一種) 2,000-3,000円 20-30時間 4-8万円
技術指導・講師 2,000-3,500円 15-25時間 3-7万円
図面チェック 2,500-4,000円 10-20時間 2-6万円
電気コンサル 3,000-5,000円 10-15時間 3-8万円
電気工事(個人) 不定 ほぼ0円 ×

設備点検が最も現実的な理由:

  1. 需要が安定している:法定点検、定期メンテナンスの需要は確実
  2. 参入障壁が低い:電気工事業登録不要、初期投資も最小限
  3. リスクが小さい:工事を伴わないため、事故リスクが低い
  4. 継続性がある:一度関係を築けば定期的な仕事を得られる

転職面談で話した30代の第二種電気工事士は、土日の設備点検で月収4.5万円を達成している。「ビルメンテナンス会社に登録し、分電盤清掃と絶縁抵抗測定を担当。1日2件、4時間で8,000円。月6日働いて4.8万円」。

一方、電気工事での副業は厳しい現実がある。Yahoo!知恵袋の声が示すように、個人レベルでの電気工事依頼はほぼ存在しない。300万円の初期投資をしても、回収できるほどの案件はない。

地域差・案件数による収入の変動要因

副業収入には大きな地域差がある。

首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉):

  • 設備点検:時給2,000円〜(第二種)、2,500円〜(第一種)
  • 案件数:豊富(特にビル・商業施設が多い)
  • 交通費:電車移動で抑制可能

地方都市(県庁所在地レベル):

  • 設備点検:時給1,500円〜(第二種)、2,000円〜(第一種)
  • 案件数:中程度(工場・病院・学校等)
  • 交通費:車移動で高めになる傾向

地方・過疎地域:

  • 設備点検:時給1,200円〜(第二種)、1,800円〜(第一種)
  • 案件数:限定的
  • 交通費:移動距離が長く、収益性低下

監修者の林氏は地域格差を指摘する:「都市部では案件が豊富で時給も高いが、地方では案件探しが大変。移動時間も長くなり、実質的な時給は下がってしまう」。

実際に転職相談で話した地方在住の40代第一種電気工事士は、隣県まで出向いて設備点検を行っているが、移動時間を含めると時給1,400円程度になってしまうと嘆いていた。

案件確保のコツ:

  1. 複数の派遣会社・メンテナンス会社に登録:1社だけでは案件が限定的
  2. 近隣県も対象に:移動可能な範囲で案件数を増やす
  3. 平日夜間・早朝の案件も検討:競合が少なく、単価が高めの傾向
  4. 季節性を考慮:夏・冬の電力需要期は点検案件が増える

月5万円の副業収入は決して不可能ではない。ただし、電気工事ではなく設備点検・技術指導での達成を目指すのが現実的だ。

電気工事士の副業成功事例とおすすめの始め方【まとめ】

ここまで電気工事士の副業について、厳しい現実も含めて率直に伝えてきた。

重要なのは「電気工事士=電気工事」という固定観念を捨てることだ。資格取得で培った知識とスキルは、工事以外の分野でも十分活かせる。むしろそちらの方が、副業としては現実的で安全だ。

副業開始の具体的なロードマップ(3ステップ)

実際に副業を始めるための具体的な手順を3ステップで示す。

Step 1: 自分の状況確認(1週間)

  1. 会社の就業規則確認:副業禁止条項、競業避止義務の有無
  2. 保有資格・経験の棚卸し:第二種/第一種、実務年数、得意分野
  3. 可能な時間の算定:平日夜、土日のうち何時間確保できるか
  4. 目標収入の設定:月1万円から始めて段階的に増やす

Step 2: 市場調査と登録(2週間)

  1. 求人サイトでの情報収集:「設備点検」「メンテナンス」で検索
  2. メンテナンス会社への登録:大手3社以上に登録
  3. スキルシェアサービスへの登録:ストアカ、タイムチケット等
  4. 地域の電気工事会社への相談:点検業務の外注可能性を確認

Step 3: 実際の案件開始(1ヶ月目〜)

  1. 小さな案件から開始:住宅点検、技術相談等
  2. 実績と信頼の蓄積:丁寧な作業と報告書作成
  3. 継続案件の確保:定期点検契約の獲得を目指す
  4. スキルアップ:CAD、省エネ診断等の関連スキル習得

転職面談で成功事例を聞いた50代の第一種電気工事士は、このロードマップに近い形で副業を開始し、現在月8万円の安定収入を得ている。「最初は不安だったが、一歩ずつ進めば必ず道は開ける」との言葉が印象的だった。

リスクを最小化した副業の始め方

副業で最も重要なのは、本業に悪影響を与えないことだ。

リスク軽減策:

  • 収入上限の設定:年19万円以下に抑えて確定申告を回避
  • 土日限定:平日は本業に集中
  • 地理的な分離:本業の営業エリアと重複しない地域で活動
  • 口外禁止:同僚には絶対に話さない
  • 工事の回避:点検・相談業務に特化

成功のための心構え:

  1. 長期視点:最初は月1〜2万円からスタート
  2. 信頼第一:安全性と確実性を最優先
  3. 継続学習:技術の進歩に遅れないよう自己研鑽
  4. ネットワーク構築:同業者・関連業者との関係づくり

監修者の林氏は最後にこう語った:「電気工事士の副業は、工事以外の分野で考えれば十分可能。ただし安全性と合法性を最優先に、慎重に進めてほしい。無理をせず、本業とのバランスを保つことが成功の鍵だ」。

電気工事士としてのスキルは貴重な財産。それを安全かつ合法的に活用する方法を見つけ、着実に副収入を築いていってほしい。

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よくある質問

Q. 電気工事士の資格を持っていれば、すぐに副業で電気工事ができますか?

A. いいえ、できません。電気工事を有償で行うには電気工事業登録が必要で、最低300万円の初期投資と実務経験3年以上(第二種)または5年以上(第一種)の証明が求められます。資格だけでは法的に電気工事の副業はできません。

Q. 副業で月5万円程度稼ぐことは現実的ですか?

A. 電気工事以外の副業なら現実的です。設備点検・メンテナンス業務で月3〜6万円、技術指導で月4〜8万円が相場。ただし電気工事での副業は需要がほとんどなく、現実的ではありません。Yahoo!知恵袋でもプロが「依頼がほとんどない」と証言しています。

Q. 電気工事の副業で違法になるケースはありますか?

A. はい、あります。電気工事業登録なしで有償の電気工事を行うと電気工事業法違反で、3年以下の懲役または300万円以下の罰金が課せられます。「闇でするのは違法」と現場経験者も警告しており、リスクが非常に高いです。

Q. 会社にバレずに副業することは可能ですか?

A. 完全にバレない保証はありません。住民税額の変化、同僚からの密告、SNS投稿などからバレるリスクがあります。副業禁止の会社では懲戒処分のリスクもあるため、転職を含めた抜本的解決を検討することをおすすめします。

林(はやし)

この記事の監修者

林(はやし)|施工管理ちゃんねる(せこちゃん) キャリアアドバイザー

元施工管理技士。大学院工学研究科修了後、発電所・製鉄所・自動車工場など大型プラントの電気施工管理に従事。ビル設備管理を経て、人材紹介会社でRA・CA両面を経験。電気設備・建設・再生可能エネルギー領域の採用支援を行う。

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