建築施工管理の安全管理における3つのポイント 

建築施工管理者にとっては、安全管理はもっとも重要な業務です。決められた納期の中で大勢の工事関係者の指揮を取り、その工事に参加する全ての作業員を1つのチームとしてまとめるからです。

最高の品質を目指して経験と技術を最大活用するのはとても楽しいことではありますが、安全管理は何もないところから形にしていく段階で多くの危険と出くわす事になります。そしてヒヤリハットに出くわします。

ヒヤリハットはいくつかの原因がかさなって起きるので、この1つ1つの要素を排除していくことで、事故が起きない現場をつくることができるのです。そのため、あらかじめ安全のためにリスクの予測をすることが重要になります。

今回は安全予測のための3つのポイントについてお伝えしていきます。

目次

ポイント1: 安全管理計画書を最優先とリスクの予知

建設現場での事故はまれにしかおこりません。しかし確かに現実におきているのです。基本的には現場の工作員は無茶なことをしないので、工作員が悪かったというケースは多くありません。

工作員が作業現場におけるリスクを気づけずにいたり、扱いかたのわからない器具があったり、納期が近づいていることにより現場のピリピリ感からくる焦りによっておきることがおおいです。

計画の立案と実行を必ず行う!

事故防止のための計画の立案と実行を行う責任が法的にも、求められています。一般的に現場では、安全管理計画書が設計され、それをもとに実施されています。

具体的には下記のようなものを実施します

  • 作業前のラジオ体操
  • 朝礼
  • ツールボックスミーティング
  • 経験予知活動
  • 指差し呼称
  • 安全器具の点検
  • 安全巡回と是正活動
  • 終業前清掃

例外的に危険が増す作業に関しては、別途作業員の安全管理を行います。

ポイント2:外を優先し、床を防ぐ上下作業はNG

現場での事故は安全施工サイクルだけでは防ぐことはできません。さきほどお伝えした安全防止のための習慣は実施は必須ですが、より直接的に危険フラグを摘み取る現場環境構築が重要になります。

過去の工事を分析していくと、危険な場所が明らかになりました。もともと危ないとされているのが、①外部への飛び出し部分、②開口部からの墜落、③上からの落下物によるものです。

したがってこの3つを防ぐことで、大半の事故を抑止できるのです。

注意1: 外部への飛び出し部分

外への飛び出し部分で事故は多く発生しています。外装の仕上げ材料を先にとりつけてしまう、もしくは完全にネットでおおってしまうことで、飛び出し部分での事故を防ぐことができます。

注意2: 開口部からの墜落

床に開口部をつくらないようにする。もしくは仮設のふたをすることで開口部から墜落はなくなります。みんな大丈夫だととこういった作業を怠っていると疲れている時に、熟練した作業員も落ちてしまうこともあります。

注意3: 上からの落下物

上から物や何か落下したとしても大丈夫なように、上下で同時に作業はしない業務を計画します。そうすることで、仮にものがおちても、作業員の安全を確保できます。

落下物を100%防ぐことは不可能なのでこのような考えが必要になってくるのです。

ポイント3:楽しい職場環境づくり

楽しい環境づくりは、安全管理において大事です。なぜ?と思われる方もいるかもしれませんが、工事現場は基本的に厳しい場所です。しかしながら管理者が誰になるかで雰囲気ガラッと変わります。その雰囲気がいいと、モチベーションも高く、凡ミスをしない環境を構築できるのです。

そういった意識の高まりから、安全に遂行できる環境をサポートできるのです。

モチベーションをあげるとりくみ

まずは会社のスローガンをつくり、繰り返し職員に伝えていきます。そうすることで、目的がより明確になっていて、自分の仕事に誇りを感じやすい環境を作る事ができます。

職人がコミュニケーションをとりやすい環境作り

初めての方がおおい現場だとコミュニケーションの不足によりピリピリしてしまったり、人間関係がうまくいかずに問題がおきることがあります。そういった状況ですと同じ業務でも事故に繋がりやすいので、その間にはいってコミュニケーションを円滑にすることが重要です。

プロジェクトの安全化率をはかるとりくみ

プロジェクトの工法によって安全度をはかることができます。なぜなら過去の実績から、事故がおきる工法の確率がわかるからです。そこで施工をすすめるにあたって、使われる工法から施工の難しさを可視化していきます。

安全ポイントをつくる

安全に運用するために、設計をするだけではなかなか実現が難しいです。それを実現するためにどのように組織に意識を浸透させるかが重要になります。実際に組織に落とし込むには、評価制度や報酬と結びつけるのがいいでしょう。

安全行動をしたらポイントを付与して、全体での場の表彰をするといった方法や、ポイントを年収査定の基準にいれるなどすることで、組織として安全の意識は高まっていきます。

そういった仕組みをつくることで、安全にプロジェクトを遂行できる体制をつくっていくことが重要です。

終わりに

最後に、出会い丁場といわれる建設現場では初めての出会いも多いでしょう。職人は、みな仕事をして稼ぐことも目的のひとつとしています。仕事に関わるみなが満足する仕事をして、無事に家に帰っていただくことをサポートする。

そして彼からがまたスキルアップして次の仕事にモチベーション高く取り掛かる。そのために建築施工管理はしっかりと安全を担保した管理をしていかなくてはいけないのです。

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